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もはや書けなかった男

著:フランソワ・マトゥロン
訳・あとがき:市田 良彦

紙版

内容紹介

きみにこのテキストを送る。ぼくにはこのテキストが自分以外の人のためになるのか分からない。きみには?


思考することを生業とする哲学者が、ある日突如として脳に障害を負ったら――
文字が書けず、排泄すらままならない重い後遺症のなかで、友人と交流し、映画を観、アルチュセール、スピノザ、ベンヤミンなどに寄り添いながら思想をつむぎだすさまを、みずから描き分析した手記。
「恐ろしい冒険が稠密な文体に昇華されて生まれた果実」(A. ネグリ)。

目次

もはや書けなかった男

原著あとがき(市田良彦)

アントニオ・ネグリからのメッセージ

最初に読まれるべき訳者あとがき

著者略歴

著:フランソワ・マトゥロン
フランソワ・マトゥロン(François Matheron)
哲学者/思想史家。1955年生まれ。『マルチチュード(Multitudes)』誌編集委員。ルイ・アルチュセールの死後出版された『政治と歴史――エコール・ノルマル講義1955-1972』(邦訳、平凡社)、『哲学・政治著作集』『フランカへの手紙』(ともに邦訳、藤原書店)などの著作を編纂・校訂する。アントニオ・ネグリ『野生のアノマリー』『構成的権力』のフランス語訳者。
訳・あとがき:市田 良彦
市田良彦(いちだ・よしひこ)
神戸大学大学院国際文化学研究科教授。1957年生まれ。
著書に『存在論的政治』(航思社)、『現代思想と政治』『〈ポスト68年〉と私たち』(ともに共編、平凡社)、『アルチュセール ある連結の哲学』(平凡社)、『ランシエール 新〈音楽の哲学〉』(白水社)など。訳書にアルチュセール『哲学においてマルクス主義者であること』(航思社)、『終わりなき不安夢』(書肆心水)のほか、ランシエール『平等の方法』『アルチュセールの教え』(航思社)、フーコー『悪をなし真実を言う』(河出書房新社)など。

ISBN:9784906738342
出版社:航思社
判型:4-6
ページ数:200ページ
価格:2200円(本体)
発行年月日:2018年04月
発売日:2018年04月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VF