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愛国奴

著:古谷 経衡

紙版

内容紹介

「ちょっと右寄りでオタク青年」という出自をもつ主人公、南部照一。ネットで知り合った友人の手引きで「保守ムラ」の狭い論壇に出入りするようになる。
当初は右も左もわからぬ照一であったが、某警備会社が主催する懸賞論文での入選を機に、CS放送局を運営する「保守ムラ」のドン・杉坂義男にスカウトされてキャリアを形成していくうち、いつしか照一自身も保守業界の病弊に蝕まれていくのであった。
そのような中、保守論壇をリードする波多野譲と土井賢治の二人の若手言論人が、出演する保守系CS放送の番組放送枠をめぐり対立を始める。
その結果、血で血を洗う骨肉の「保守内戦」が勃発……
そこから物語は急展開を見せていくことになる。
保守ムラの住人たちはどうなっていくのか。愛国を掲げてカネ、利権、憎悪、嫉妬、報復、狂気が蠢く世界を描いた、著者初めての渾身の長編書下ろし小説500枚。

目次

プロローグ とりでの主
第一章 公論の会
第二章水戸街道
第三章 トーテンコップの嫉妬
第四章 プロデューサー谷
第五章 よもぎチャンネル
第六章 馬鹿の巣窟
第七章 DV男の金床
第八章 反日憎悪
第九章 期末定例総会
第十章 五分間増設問題
第十一章 講演会
第十二章 二枚舌政策
第十三章 地下の蠢動
第十四章 内戦勃発
第十五章 中間総会
第十六章 出羽部隊
第十七章 攻撃計画
第十八章 二点同時襲撃
第十九章 天罰
第二十章 照一の報復
エピローグ 愛国奴たちの午後

著者略歴

著:古谷 経衡
1982(昭和57)年札幌市生まれ。文筆家。立命館大学文学部史学科(日本史)卒業。一般社団法人日本ペンクラブ正会員。NPO法人江東映像文化振興事業団理事長。
インターネットとネット保守、若者論、社会、政治、サブカルチャーなど幅広いテーマで執筆評論活動を行う一方、地上波、ネット番組、ラジオ番組などでコメンテーターも担当。
大の猫好き。インターネット、ネット保守、若者論などを中心に言論活動を展開。
著書に『日本を蝕む「極論」の正体 (新潮新書)』『「道徳自警団」がニッポンを滅ぼす (イースト新書)』『左翼も右翼もウソばかり (新潮新書)』『意識高い系の研究(文春新書)』など多数。

ISBN:9784905447979
出版社:駒草出版
判型:B6
ページ数:400ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2018年05月
発売日:2018年05月28日