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島嶼防衛

われらいかにして守るのか

著:北村 淳

紙版

内容紹介

周囲を海に囲まれた地形を外敵から防衛するには、尖閣諸島のような無人島、多くの人々が生活する先島諸島、そして日本やイギリスといった島嶼国家と、規模や質のレベルに違いはあっても、軍事理論的に共通する島嶼防衛の“鉄則”が存在する。
そうした鉄則は、島嶼国家である日本とイギリスの歴史的事例を比較すれば、分かりやすい形の歴史的教訓として示される。
日本の国防を考える際、必要不可欠な「島嶼防衛の鉄則」に焦点を当て、その教訓を導く。

目次

1.対馬・壱岐への侵攻
刀伊の入寇/文永の役/弘安の役/応永の外寇/陸で待ち受ける島嶼防衛思想の誕生

2.アルマダの戦い
私掠船/アルマダとイギリス艦隊/イギリスの〝神風〟/海軍によって島嶼を防衛する伝統の誕生

3.20世紀におけるイギルス島嶼防衛戦
バトル・オブ・ブリテン/フォークランド戦争

4.イギリスの伝統的島嶼防衛思想

5.日本の伝統的島嶼防衛思想

6.島嶼防衛の鉄則とは?
戦史と教訓/歴史的事例分析/島嶼防衛の鉄則

7.鉄則に則った島嶼防衛能力とは?
「外敵を海洋で打ち破る」/「少なくとも島嶼周辺海域・空域までの海洋で」/海軍と空軍だけで島嶼は防衛できるのか?/なぜイギリスやアメリカは陸軍を保有しているのか?

8.島嶼防衛を蔑ろにしてきた島嶼国家日本
〝本土決戦〟思想の亡霊/離島奪還は可能なのか?/アメリカが助けてくれるに違いない!/自主防衛か? 軍事的属国か?/結論:どうすべきなのか?

付表…第二次世界大戦発生以降の主要島嶼攻防戦

著者略歴

著:北村 淳
東京生まれ。東京学芸大学卒業。警視庁公安部勤務後、平成元年に渡米。情報システム管理修士ならびに社会学修士取得後、ハワイ大学(米国・ホノルル)ならびにブリティッシュ・コロンビア大学(カナダ・バンクーバー)で助手・講師等を務める。満州事変勃発過程を通しての戦争発生メカニズムの研究によってブリティッシュ・コロンビア大学でPh.D.(政治社会学博士)取得。専攻は、戦争&平和社会学、戦略地政学、国家論。武士道研究も専攻の一つで、アメリカ海兵隊と武士道の関連性についても論じ、海兵隊とのパイプは太い。米国シンクタンクでアメリカ海軍アドバイザー等を務め、軍事コンサルタントとしてアメリカ西海岸在住。拓殖大学客員教授、日本政治経済研究所防衛政策顧問など兼務。日本語著作には、『海の生命線:日本に原油・天然ガスが来なくなる日』(明成社、2008年)、『アメリカ海兵隊のドクトリン』(芙蓉書房出版、2009年)、『米国の見た自衛隊の実力』(宝島社、2009年)、『グローバル・トレンド2025:変貌する社会』(訳書・並木書房、2010年)、『写真で見るトモダチ作戦』(並木書房、2011年)などがある。

ISBN:9784905410034
出版社:明成社
判型:A5
ページ数:56ページ
定価:700円(本体)
発行年月日:2012年01月
発売日:2012年01月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JW