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モーター設計のための磁性材料技術 ネオジム磁石やアモルファス材料などの活用法

著:赤城 文子

紙版

内容紹介

近年、地球温暖化などの環境問題が議論され、省エネルギー技術として高効率モータの研究・開発が行われてきました。今後は、ハイブリッド車、電気自動車や飛行機といった移動体への適用が広がっていくと考えられます。
移動体はスペースが限られるため、固定の産業用モータに比べてさまざまな制約がかかります。小型化、高出力化、高効率化、広範囲の可変速運転、低騒音、広い使用温度範囲などの課題を解決しなければなりません。
本書では、このようなモータの課題に対し、磁性材料の磁気的な特性の理解が解決の手助けにつながるよう、基本的な磁気特性の説明を中心に解説されています。

目次

【目次】
第1章モーターと磁性材料
1.モーターの種類と磁性材料
2.モーターと磁性材料の歴史
第2章磁性材料を理解するための物理量
1.はじめに
2.磁極
3.磁荷
4.磁界
5.磁気モーメント
6.磁化
7.磁束密度
8.磁化率、比磁化率
9.透磁率、比透磁率
10.単位系
[コラム1] 磁性の発現
第3章磁性の種類
1.はじめに
2.強磁性
3.反磁性
4.常磁性
5.反強磁性
6.フェリ磁性
[コラム2] 反磁性物質の簡単な実験
[コラム3] 人体の磁性
第4章強磁性体の特性
1.はじめに
2.磁化曲線
2-1初磁化曲線
2-2B-H 曲線とM-H 曲線
2-3メジャーループとマイナーループ
3.熱磁化曲線(M-T 曲線)
4.反磁界
4-1反磁界とは
4-2磁性体の形状と反磁界の関係
4-3磁化曲線と反磁界の関係
5.磁気異方性
5-1磁気異方性とは
5-2結晶磁気異方性
5-3Fe、Ni、Coの結晶磁気異方性
5-4結晶磁気異方性エネルギー
5-5立方晶と六方晶の結晶磁気異方性エネルギー
5-5-1立方晶の結晶磁気異方性エネルギー
5-5-2六方晶の結晶磁気異方性エネルギー
5-6異方性磁界
5-7形状磁気異方性
5-8誘導磁気異方性
5-9磁気歪み(磁歪)
6.磁区構造
6-1磁区とは
6-2還流磁区と磁壁
7.交換相互作用
7-1現象論的考え方
7-2量子論的考え方
第5章モーターに使われる硬磁性材料
1.はじめに
2.硬磁性材料とは
3.永久磁石の種類
4.減磁曲線
4-1パーミアンス係数
4-2最大エネルギー積と動作点
4-3残留磁気分極(残留磁束密度)と角形比
4-4保磁力の発現機構
4-5温度変化と減磁
5.アルニコ磁石
6.フェライト磁石
6-1フェライト磁石とは
6-2フェライト磁石の歴史と磁気特性
6-3フェライト磁石の高性能化
7.希土類磁石
7-1サマリウムコバルト磁石の歴史
7-2サマリウムコバルト磁石の製造方法と基本特性
7-3サマリウムコバルト磁石の新展開
7-4ネオジム磁石の歴史
7-5ネオジム焼結磁石の製造方法と微細構造
7-6ネオジムボンド磁石の製造方法と微細構造
7-7ネオジム熱間加工磁石の製造方法と微細構造
7-8ネオジム磁石の飽和磁気分極
7-9ネオジム磁石の結晶磁気異方性
7-10ネオジム磁石のキュリー温度
7-11ネオジム磁石の最大エネルギー積
7-12ネオジム磁石の保磁力
7-13レアアースフリーの取り組み
7-14ネオジム磁石の応用
7-15希土類磁石の新展開
[コラム4] Stoner-Wohlfarthモデル
[コラム5] 希土類の磁気モーメント
第6章モーターに使われる軟磁性材料
1.はじめに
2.軟磁性材料とは
3.軟磁性材料の歴史
4.結晶磁気異方性
5.鉄損
6.鉄鋼材料の作成過程
7.電磁鋼板
7-1電磁鋼板の特徴
7-2鉄損とSi添加量の関係
7-3鉄損と結晶粒径の関係
7-4鉄損と膜厚および磁区の関係
7-5無方向性電磁鋼板と方向性電磁鋼板の比較
8.アモルファス磁性材料
8-1アモルファス磁性合金の歴史
8-2アモルファス磁性合金の特徴
9.ナノ結晶軟磁性合金
9-1ナノ結晶軟磁性合金の歴史
9-2ナノ結晶軟磁性合金の特徴
10.ランダム異方性モデル
10-1アモルファス磁性材料のRAM
10-2ナノ結晶軟磁性材料のRAM
10-3ナノ結晶軟磁性材料の拡張RAM
11.圧粉磁心
付録シミュレーション手法
1.マイクロマグネティクス
1-1LL方程式とLLG方程式
1-2磁性体のモデルと計算条件

ISBN:9784904774939
出版社:科学情報出版
判型:A5
ページ数:244ページ
定価:4400円(本体)
発行年月日:2020年09月
発売日:2020年09月16日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KN
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:THRM