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省エネモータドライブシステムの基礎と設計法

著:森本 茂雄
著:井上 征則

紙版

内容紹介

モータドライブシステムとは、モータとモータを動かすためのインバータやセンサなどから構成されています。モータとは、産業機器、FA機器、家電製品、自動車など多くのものに使われています。モータは電気と機械をつなげる大きな役割を担っており、製品の電力消費量の50%はモータが占めています。本書では、モータを中心に、モータを動かすためのインバータやセンサなどに関して、より小さなエネルギーで機器を動かすための技術が書かれています。

目次

1.モータードライブシステムの基本構成
1-1 はじめに
1-2 モータードライブシステムの全体構成
1-2-1 全体構成
1-2-2 モーターが駆動する負荷の特性
1-2-3 モーターと制御器
1-2-4 機械系の運動制御
1-3 ドライブシステムの構成要素と本書との対応
(1) 同期モーター
(2) 制御器
(3) 電力変換器
(4) センサー
(5) モーター試験システム
2.PMSM・SynRMの基礎
2-1 はじめに
2-2 基本構造と特徴
2-2-1 モーターの分類と特徴
2-2-2 基本構造
(1) 固定子構造と回転磁界
(2) 回転子構造
2-3 トルク発生原理界
3.PMSM・SynRMの数学モデル
3-1 はじめに
3-2 座標変換
3-2-1 座標変換とは
3-2-2 座標変換行列
3-3 静止座標系のモデル
3-3-1 三相静止座標系のモデル
3-3-2 二相静止座標系 (α-β座標系) のモデル
3-4 回転座標系のモデル
3-4-1 d-q座標系のモデル
3-4-2 鉄損を考慮したd-q座標系のモデル
3-4-3 M-T座標系のモデル
3-4-4 任意直交座標系のモデル
3-5 制御対象としての基本モーターモデル
3-5-1 d-q座標系の基本モデル
(1) 電気系モデル
(2) 電気-機械エネルギー変換
(3) 機械系モデル
3-5-2 本書で用いるモーターと機器定数
3-6 実際のモーターモデル
3-6-1 磁気飽和と空間高調波の影響
(1) 磁気飽和の影響
(2) 空間高調波の影響
3-6-2 実際のモーターパラメータの解析事例
4.電流ベクトル制御法
4-1 はじめに
4-2 電流ベクトル平面上の特性曲線
4-3 電流位相と諸特性
4-3-1 電流一定時の電流位相制御特性
4-3-2 トルク一定時の電流位相制御特性
4-3-3 電流位相制御特性のまとめ
4-4 各種電流ベクトル制御法
4-4-1 最大トルク/電流制御
4-4-2 最大トルク/磁束制御(最大トルク/誘起電圧制御)
4-4-3 弱め磁束制御
4-4-4 最大効率制御
4-4-5 力率1制御
4-5 電流・電圧の制限を考慮した制御法
4-5-1 電流ベクトルの制約
4-5-2 電流・電圧制限下での電流ベクトル制御
4-5-3 最大出力制御
(1) 制御モード Ⅰ
(2) 制御モード Ⅱ
(3) 制御モード Ⅲ
(4) 最大出力制御の電流ベクトルと特性例
4-6 電流ベクトル制御システム
4-6-1 電流指令値作成法
(1) MTPA制御
(2) 弱め磁束制御
4-6-2 非干渉電流制御
4-6-3 電流制御システム
(1) 電流検出と座標変換
(2) 電圧指令値の作成
(3) 全体構成
4-6-4 電流ベクトル制御システムの特性例
4-7 モーターパラメータ変動の影響
5.センサーレス制御
5-1 はじめに
5-2 センサーレス制御の概要
(1) V/f一定制御に基づく方法
(2) 電機子鎖交磁束に基づく方法
(3) 誘起電圧に基づく方法
(4) 突極性に基づく方法
5-3 誘起電圧に基づくセンサーレス制御
5-3-1 誘起電圧に基づく位置推定の基本
(1) α-β座標系 (静止座標系)
(2) d-q座標系 (同期回転座標系)
(3) γ-δ座標系 (任意の直交座標系)
5-3-2 推定d-q座標系の拡張誘起電圧モデルに基づく位置・速度推定
5-3-3 拡張誘起電圧モデルに基づく位置・速度推定部の構成例
5-3-4 拡張誘起電圧推定方式によるセンサーレス制御
5-3-5 拡張誘起電圧推定方式におけるパラメータ誤差の影響
5-4 突極性に基づくセンサーレス制御
5-4-1 突極性に基づく位置推定の基本
5-4-2 推定d-q座標系における高周波電圧印加方式
5-4-3 極性判別法
5-5 高周波印加方式と拡張誘起電圧推定方式による全速度域センサーレス制御
6.直接トルク制御
6-1 はじめに
6-2 トルクと磁束を制御する原理
6-2-1 トルク制御
6-2-2 磁束制御
6-2-3 制御できる条件
(1) SPMSM
(2) IPMSM
(3) SynRM
6-3 基本特性曲線
6-4 トルクと磁束の指令値
6-4-1 最大トルク/電流制御
(1) 参照テーブルを用いる方法
(2) M-T座標上での数式モデルを用いる方法
(3) SynRMでd-q座標系の関係式を用いる方法
6-4-2 弱め磁束制御
6-4-3 電流制限のためのトルク制限
6-4-4 最大トルク/磁束制御
(1) IPMSMの場合
(2) SynRMの場合
6-5 DTCの構成
6-5-1 電機子鎖交磁束の推定
6-5-2 スイッチングテーブル方式
6-5-3 指令磁束ベクトルを得る方式
6-5-4 DTCの制御特性を改善する方法
6-5-5 DTCによるモーター駆動システムの運転特性
7.インバーターとセンサー
7-1 はじめに
7-2 電圧形インバーターの基本構成と基本動作
7-2-1 三相電圧形インバーターのPWM制御
7-2-2 電圧利用率を向上する変調方式
(1) 3次調波注入方式
(2) 二相変調方式
7-3 デッドタイムの影響と補償
7-3-1 デッドタイムの影響
7-3-2 デッドタイムの補償法
7-4 モータードライブに用いるセンサー
7-4-1 機械量のセンサー
(1) 位置センサー
(2) 速度センサー
7-4-2 電気量のセンサー
(1) 電流センサー
(2) 電圧センサー
8.デジタル制御システムの設計法
8-1 はじめに
8-2 デジタル制御システムの基本構成
8-2-1 ハードウェア構成
(1) PWMによるスイッチング信号生成
(2) アナログ-デジタル変換
(3) ABZカウンタ
(4) タイマ
(5) その他
8-2-2 ソフトウェア処理と割込処理
8-3 制御システムのデジタル化
8-4 デジタル化の注意点
8-4-1 サンプリング定理
8-4-2 量子化誤差
8-4-3 センサー誤差の補正
8-4-4 時間遅れの影響
9.モーター試験システムと特性測定方法
9-1 はじめに
9-2 実験システムの構成
(1) 供試機 (PMSM)
(2) 位置センサー (PS)
(3) トルク検出器、速度・トルクメータ
(4) 負荷
(5) パワーメータ
(6) インバーター
(7) 直流電源
(8) デジタル制御システム
9-3 初期設定(実験準備)
9-3-1 正転方向・相順決定、Z位置の確認
(1) PMSMの場合
(2) SynRMの場合
9-3-2 電気系定数の測定法
(1) 電機子抵抗の測定
(2) 永久磁石による電機子鎖交磁束の測定
(3) d, q軸インダクタンスの測定
(a) 停止状態での測定
(b) 実運転状態での測定
9-3-3 機械系定数の測定法
9-3-4 センサーの零点補正
9-4 基本特性の測定
9-4-1 電流位相-トルク特性
9-4-2 速度-トルク特性、効率マップ
9-5 損失分離

ISBN:9784904774823
出版社:科学情報出版
判型:A5
ページ数:312ページ
定価:4200円(本体)
発行年月日:2019年11月
発売日:2019年11月09日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KN
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:THRM