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クリスティアーネ・レーア 宙(そら)をつつむ

著:クリスティアーネ・レーア

紙版

内容紹介

建築は、その空間の背後の目に見えない秩序にある。
クリスティアーネ・レーアは、身近なものをつかって、目に見えないこの世界の秩序を見せる。
その小さいなかの大きな宇宙は、なんと「建築」的なことだろう。
                         青木 淳(建築家)

ドイツとイタリアで活躍するクリスティアーネ・レーア(1965-)は、自然から採取してきたタンポポやアザミなど、身近な植物の茎や種子、また馬の毛を素材にし、その特性を活かしたかたちを作りあげていきます。「空間に生成されるかたち」という彫刻だけでなく平面の作品にも共通するレーアの主要な問題から、かたちは素材の内的な構造に従って作られ、とても軽やかで繊細でありながらも、建築物のような確かな安定を備えています。
本書は、日本の美術館では初の開催となるヴァンジ彫刻庭園美術館での個展「クリスティアーネ・レーア 宙をつつむ」(2015年)で展示された彫刻、ドローイング、サルヴァトーレ・マッツァ氏撮影による80ページにわたる制作ドキュメントを収録しています。さらに、アルテ・ポーヴェラの代表的な美術作家ヤニス・クネリス、同芸術運動を主導した美術評論家のジェルマーノ・チェラントらのテキストも収録。その活動が世界的に評価を受け、今後のさらなる活躍が期待されるレーアの本質に迫った、日本国内では唯一となる作品集です。限定700部。

[寄稿者]ジェルマーノ・チェラント(美術評論家)、ヤニス・クネリス(美術作家)、森啓輔(ヴァンジ彫刻庭園美術館学芸員)

著者略歴

著:クリスティアーネ・レーア
クリスティアーネ・レーア Christiane Löhr1965年ドイツ ヴィースバーデン生まれ。ボン大学でエジプト考古学や歴史学、マインツ大学で芸術教育学などを学んだ後、デュッセルドルフ美術アカデミー ヤニス・クネリス教室修了。美術アカデミー在学中から植物や馬の毛を用いた作品を作り始め、注目を集める。現在、ケルン(ドイツ)とプラート(イタリア)を拠点に活動。ミラノ近郊のパンザ・ヴィラ・アンド・コレクションでの個展をはじめ、世界各地で展覧会を開催。主なパブリックコレクションにヴァンジ彫刻庭園美術館(静岡)、ボン市立美術館(ドイツ)、パンザ・コレクション(イタリア)ほか多数。

ISBN:9784904257326
出版社:ヴァンジ彫刻庭園美術館
判型:A4変
ページ数:128ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2015年08月
発売日:2015年08月29日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WFS