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モンド9

著:ダリオ・トナーニ
訳:久保 耕司

紙版

内容紹介

イタリア賞(SF大会参加者による読者賞)、

カシオペア賞(審査員による年間ベストSF作品に与えられる賞)を受賞作品。



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不気味な巨大船〈ロブレド〉を軸に展開される、生物と機械を巡る四つの挿話。

機械と生物が境界を越えて、互いを侵食する。

機械部品は血肉と混ざり合い、肉体は毒に蝕まれて真鍮に変容していく。

機械は毒薬を注射されて死に、機械の命令で巨大な鳥が産んだ卵から生まれるのは機械部品。

生物は金属に侵され、機械は生命の営みを行なう。

砂の下に潜むのは屑鉄を食する奇妙な植物〈錆喰らい〉、

そして勃発する機械と機械の戦い...





アメリカのSF作家ポール・ディ・フィリポ(代表作『The Steampunk Trilogy』)のコメント。

「サディスティックで復讐心に満ちた被造物によって支配される人間を

これほどまでに説得力をもって描いたのは、

ハーラン・エリスンの短編「おれには口がない、それでもおれは叫ぶ」以来だ」




目次

 プロローグ

カルダニク

 間奏

ロブレド

 間奏

チャタッラ

 間奏1

 間奏2

アフリタニア

 エピローグ



 謝辞

 ダリオ・トナーニの略歴

 ダリオ・トナーニのすべての世界

 訳者あとがき






著者略歴

著:ダリオ・トナーニ
1959年ミラノ生まれ。作家、ジャーナリスト。
ボッコーニ大学で政治経済学を専攻。
SF、ファンタジー、ホラー、スリラーのジャンルに対する大きな情熱を持ち、
イタリアのジャンル誌やアンソロジーに多数の短篇・中篇を発表。
すでに高い評価を受け、数々の賞を受賞していたが、
2007年に刊行されたSFノワール長篇Infect@ は大きな話題となり、
作家としての評価を不動のものとする。
2009年のL'algoritmo bianco 、2011年のToxic@ の後、
2012年刊行の本書『モンド9』でイタリア賞とカシオペア賞を受賞。
現代イタリアSFを代表する作家の一人。



訳:久保 耕司
1967年福岡県生まれ。北海道大学卒。翻訳家。
訳書に、マニャーニ『古代地中海を巡るゲオグラフィア』、
ヴィターリ『オリーブも含めて』『ブティックの女』『レモンの記憶』、
サルガーリ『二十一世紀の驚異』、マサーリ『時鐘の翼』(シーライトパブリッシング)、
ザッケローニ『ザッケローニの哲学』(PHP研究所)等がある。


ISBN:9784903439976
出版社:シーライトパブリッシング
判型:4-6
ページ数:262ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2014年02月
発売日:2014年02月22日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB