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民族浄化・人道的介入・新しい冷戦

冷戦後の国際政治

著:塩川 伸明

紙版

内容紹介

冷戦終焉が「アメリカの勝利」と総括されて以降、世界のいくつかの国や勢力について「民族浄化」が指摘されたり、あるいは「悪の枢軸」「独裁国家」「強権政治」などの特徴付けが与えられ、それらを非難する側は「普遍的正義」の名で介入を正当化してきた。そこにおいて「邪悪」とされる側を擁護することなしに、このような黒白二元論的発想を超えることは可能だろうか。現代国際政治の「常識」を再考し、新たな見方を提唱する。

目次

序 章
第Ⅰ部 「民族浄化」と「人道的介入」
 第1章 「民族浄化」とは何か
 第2章 「人道的介入」をめぐる言説状況
 第3章 「リベラルなタカ派」の軍事介入論
  補論 イグナティエフの家系および彼のアイデンティティについて 
第Ⅱ部 冷戦終焉後のユーラシアにおける地政学
 第4章 二一世紀初頭のユーラシア空間
 第5章 ヨーロッパとロシアの間のウクライナ
 第6章 ロシア・グルジア・南オセチア戦争、二〇〇八年八月
第Ⅲ部 国際政治と政治思想
 第7章 リベラリズムと他国への介入
  補論 ウォルツァーの正戦論および介入論
 第8章 ジェノサイドとハンナ・アーレント
 第9章 E・H・カーの国際政治思想

著者略歴

著:塩川 伸明
東京大学法学部教授

ISBN:9784903426402
出版社:有志舎
判型:A5
ページ数:320ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2011年03月
発売日:2011年03月31日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JPS