国際社会と現代史
ボスニア内戦
グローバリゼーションとカオスの民族化
著:佐原 徹哉
紙版
内容紹介
ボスニア内戦は、1990年代のヨーロッパで「民族浄化」と呼ばれる残虐行為やジェノサイドを現出させた。この内戦の本質は民族の怨念だったのだろうか? 本書は、市民同士が突然「殺し合う」ようになった
真の原因が、グローバリゼーションの圧力であったことを、ボスニア社会の構造と歴史から明らかにした。ボスニアで起こったことは、カオス化する現代社会に共通する病理であり、どこでも起こりうるのだ。我々はこの暴力の連鎖をどう断ち切るのか。
目次
ボスニア内戦と民族浄化—はじめに—
I ボスニア内戦の歴史的背景
II 虐殺の記憶
III 冷戦からグローバリゼーションへ
IV ユーゴ解体—「グローバリゼーション」の戦争—
V 内戦勃発
VI 民族浄化
VII ジェノサイド
VIII ボスニア内戦のメカニズム
あとがきにかえて—戦後のボスニアとジェノサイド言説—
注 記