立原道造への旅
夢は そのさきには もうゆかない
著:田代 俊一郎
写真:井手 高太郎
紙版
内容紹介
中原中也とともに日本現代詩に新風を巻き起こした夭逝の抒情詩人・立原道造の遺稿「長崎ノート」。死を覚悟してまでなぜ、詩人は南へ旅立ったのか。「愛と文学の再生」を願いながら果たせなかった彷徨する詩人の魂を文と写真でたどる迫真の文学紀行。自分の生をいかに濃密に生き切るか。生と死が希薄な現代だけに、立原道造の最後の旅は今の時代にこそ輝きを増す。詩篇、書簡と年譜付き。
目次
I「長崎ノート」の旅
のちのおもひに
人の夜の歌
汚れつちまつた悲しみに
石柱の歌
はじめてのものに
光のなかで
午前の光
小さい嵐
この闇の中で
柳河にて
魔国のたそがれ
わがひとに与ふる哀歌
南国の空けれど
わかれる晝に
夢みたものは……
II 詩 篇
のちのおもひに/爽やかな五月に/人の夜の歌 FRULEIN A. MUROHU GEWIDMET/朝に/石柱の歌/離愁/はじめてのものに/裝/この闇のなかで/朝に/南国の空けれど/わかれる晝に/夢見たものは……
III 書 簡
年 譜
参考文献
あとがき