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災害と心のケア

ハンドブック

著:ロモ,D.(デビッド)
訳:水澤 都加佐

紙版

内容紹介

自然災害、犯罪、衝撃的な現場に居合わせた人をどう援助するか? 
ロサンゼルスの精神科救急医療チームで数多くの災害援助 を行ない、自らがPTSDの回復者でもあるデビッド・ロモ氏による、具体的なノウハウと対処の知恵。ポイントを表でまとめ 、詳しく解説。ケースへの対応をQ&Aで紹介。

目次

1. 災害が心にもたらすもの
   (1) なんてこった!
   (2) 精神のマヒ
   (3) 心理的回復プロセス
   (4) 地域としての回復
   まとめ
   被災者とコミュニティの回復プロセス
  Q&A――
   「心の問題」というと、一般の人には抵抗があるのでは? など

2. ストレス反応への上手な対応
   (1) 「異常」な事態への「正常」な反応
   (2) ストレスを軽減させる方法
   (3) アクティブ・リスニング
   (4) 怒りへの対応
   (5) 深い悲しみへの対応
   (6) 触れることの意味
   (7) 特別な援助を必要とする場合
   まとめ
   ストレス反応のリスト
   ストレス反応への上手な対処法
   アクティブ・リスニングを使ったアウトリーチ
   死別の悲しみが癒されるプロセス
   死別の悲しみ――周囲の人にできること
  Q&A――
   役所の対応に腹を立てている人にどう対応したら?
   夫の死を受け入れられない妻にどう対応したら?
   避難所での飲酒のため問題が起こっている。どうしたら? など

3. 子どもへのケア
   (1) 心の傷と復元力
   (2) 話すこと
   (3) 絵を描くこと
   まとめ
   子どもへの質問のリスト
   描くことを使った活動
  Q&A――
   毎日、地震の起きた時間になると子どもが目ざめて泣く。
   地震のテレビを見て子どもが恐がった。もう見せない方がいい?
   崩壊した家を取り壊すが、その前に子どもに見せておくべき?
   子どもに家族の死をどう伝えればいい?
   クラスの子どもが亡くなった。教室でどう話せばいいのか?
   心配な兆候を示す生徒に、どう対応したら? など

4. 高齢者へのケア
   (1) 生活が変化する苦痛
   (2) 安心させる
   (3) 生活の張りを取り戻すために
   まとめ
   援助者や周囲の人ができること
  Q&A――
   「避難所に行きたくない」「援助もいらない」という人への対応は?
   高齢者の自殺を防ぐには?

5. 援助する人のセルフケア
   (1) 援助者は二次被災者
   (2) 燃えつきを防ぐ
   (3) 現場から離れたとき
   まとめ
   援助者のストレス――要注意の状態は?
   燃えつきを防ぐ三原則
   援助のリーダーシップをとる人へ
   ストレスを残さないために
   援助者がしてはいけないこと
  Q&A――
   必死でボランティアをやっているのに、無気力な被災者に腹が立つ……
   被災地を離れたとたん、眠れなくなった
   被災地は大変なのに、つまらないことで文句を言う家族と衝突

6. PTSD(心的外傷後ストレス障害)とは
   (1) 心の後遺症
   (2) どんな症状を経験するか?
   (3) 回復について
   まとめ
   PTSDの診断基準
   子どもの場合のPTSDの兆候
  Q&A――
   天災と人災とで、ストレス障害はどう違う?

7. 災害から何を学ぶか
   (1) あなたが得たものは
   (2) 今後のシステム作りに向けて

巻末資料  「プロジェクト・リバウンド」1年間のデータ

ISBN:9784901030120
出版社:アスク・ヒューマン・ケア
判型:A5変
ページ数:104ページ
定価:700円(本体)
発行年月日:1995年04月