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甦る相米慎二

編:木村 建哉
編:中村 秀之
編:藤井 仁子

紙版

内容紹介

映画監督・相米慎二(1948-2001)。80-90年代の日本映画界を疾走し多くの観客に深甚な感化を与えながら、21世紀のとば口で逝った相米を、いまここに甦らせる。『セーラー服と機関銃』『ションベン・ライダー』『台風クラブ』『お引越し』ほか13作にわたる相米映画の原点、軌跡、そして未来──そのすべてを収める決定版・相米慎二論。聞き下ろしスタッフ・インタビュー、黒沢清・篠崎誠対談、さらに相米慎二講演録を特別収録。

目次

藤井仁子 相米慎二と〈世界〉との和解のために──序に代えて

I|相米慎二と映画
濱口竜介 あるかなきか──相米慎二の問い
大澤浄  「過程」を生きる身体──相米映画の子どもたち
筒井武文 映画の虚構性を問う──相米映画の撮影と編集
木村建哉 孤児の映画、親子の映画──相米慎二における性と生のドラマツルギー
中村秀之 生命の切れ端──相米映画における下半身の想像力
藤井仁子 春へ──相米慎二の四季

II|相米慎二の現場
伊地智啓(プロデューサー) あいつの見えない船に乗って
仙元誠三(撮影監督) 「できますかね」が伝染する
紅谷愃一(録音技師) 画に力があるから音が遊べる
熊谷秀夫(照明技師) 『あ、春』の照明の呼吸
榎戸耕史・冨樫森 映画は「相米以前」と「相米以後」に分かれる

III|相米慎二の時代
上野昂志 女優の出立──薬師丸ひろ子一九七八─八三
石田美紀 二つの『雪の断章』──映画と少女文化の接触地帯
岡田秀則 東京下界いらっしゃいませ──〈一九九〇〉偶景
黒沢清・篠崎誠 純粋に映画的であろうとした人

再録|相米慎二の言葉
相米慎二 自作にみる現代映画論──『翔んだカップル』から『東京上空いらっしゃいませ』まで

資料|相米慎二の仕事

木村建哉 終わりのない宿題──本書の「船出」に際して
中村秀之 「映画の暗闇」をとり戻すために──跋に代えて

索引|編者・寄稿者略歴|英文目次

ISBN:9784900997325
出版社:インスクリプト
判型:4-6
ページ数:448ページ
定価:3200円(本体)
発行年月日:2011年10月
発売日:2011年10月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:ATF