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認知世界の崩壊と再形成

脳損傷による視覚の障害を中心に

編著:鳥居 修晃
編著:能智 正博
編著:望月 登志子

紙版

内容紹介

脳損傷によって失われた視覚機能の軽減と改善!!なぜ心理学なのか?長年の研究成果を詳細に報告する。

本書は、国立身体障害者リハビリテーションセンターのスタッフと東京大学教養学部心理学研究室やその関係者が行なってきた心理学的臨床研究から、脳損傷による「高次視覚機能障害」に的を絞り、その軽減と改善を目標とした一連の協同研究の成果について詳細に著しています。「色覚」「視野」「注意」「両眼立体視」「二次元刺激の認知」「物体認知」「顔認知」等に加え、脳損傷以外の「視覚機能障害児」との数年に及ぶ研究成果を加えた全8章で構成されています。

目次

はじめに
 1 掲載される事例・ 症例一覧
 2 第2系列2症例の病歴

1 色覚と色の認知
 1.1 色覚の型と色の認知
 1.2 大脳性色覚喪失

2 視野と視野内の探索・定位
 2.1 視野内の機能特性
 2.2 視野内の視標探索

3 半側空間無視
 3.1 半側空間無視からの早期回復
 3.2 右半側視空間無視傾向からの回復過程
 3.3 半側空間無視と自発書字

4 両眼視と両眼立体視
 4.1 複視とその改善
 4.2 左右像のズレと改善経過

5 形態・文字・記号・画像の認知
 5.1 文字・画像におけるGestaltの解体と方位依存性
 5.2 読字と画像認知の乖離

6 物体失認と事物識別の仕組み
 6.1 具体物と関連対象の認知
 6.2 事物の属性・用途ならびに在り場所

7 顔認知の障害
 7.1 変形視を伴う相貌の失認
 7.2 純粋失読を伴わない相貌失認

8 非視覚系空間の発現と展開
 8.1 行動観察記録
 8.2 物の置き場所と行き場所

おわりに

著者略歴

編著:鳥居 修晃
東京大学文学部心理学科卒業。文学博士。米国ミシガン大学眼科学研究員、フロリダ州立大学分子生物物理学研究所研究員を経て、東京大学教養学部教授。現在、東京大学名誉教授。
編著:能智 正博
東京大学文学部心理学科卒業。米国シラキュース大学リハビリテーション・カウンセリングのプログラムにて博士号(Ph.D.)を取得。現在、東京大学大学院教育学研究科教授。
編著:望月 登志子
日本女子大学文学部教育学科卒業。文学博士。米国ミネソタ大学心理学科ロービジョン研究室海外研究員を経て、日本女子大学人間社会学部教授。現在、日本女子大学名誉教授。

ISBN:9784900851757
出版社:エスコアール
判型:A5
ページ数:368ページ
定価:4500円(本体)
発行年月日:2014年06月
発売日:2014年06月16日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MJ