沢内村奮戦記
住民の生命を守る村
著:太田 祖電
著:増田 進
著:田中 トシ
内容紹介
憲法25条を実現した村・・・乳児死亡率日本一の「豪雪・貧困・多病」の"宿命の村=沢内〟が日本一の健康村になった。そこには沢内生命行政"哲学〟と村ぐるみの奮闘のドラマがある。沢内村に足を運ぶたびに私が圧倒されたのは、村民のだれもがきわめて明るいこと、確信を持って「自分たちで生命を守った村」を語ること、そして、村長はじめ役人、医療従事者の迫力と説得力のある生命行政"哲学〟であった。私はいたたまれない気持ちになった。―「こんな素晴らしい村があっていいのだろうか」。そして、私の想いは「何の飾りもなく、ありのままの沢内村の"哲学〟とその姿を全国民に伝えたい」にふくれあがった。・・・・・・「はしがきに代えて」より
目次
はしがきにかえて
序 章 「豪雪・貧困・多病」との闘い
「宿命の村=沢内」にいどむ
農民学校設立/豪雪・貧困・多病の村/雪とのたたかい/
医者がやっときたけれど…/村づくり四原則/
健康チェックは健康管理課で/乳児死亡率ゼロ達成/
深沢村長ガンで逝去/国保会計黒字へ/全村民を人間ドックへ/
老人医療費無料を続ける/“体”から“心と環境”へ/
人と自然は一体
第一章 「生命を守る村」自戦記 “沢内生命行政”哲学と実践
1 生命尊重は政治の基本だ
2 日本最初の老人医療費無料の村
3 沢内医療を支える健康管理課
4 住民参加の草の根医療
5 「人間ドック沢内方式」の哲学
6 健康は住まいから−住宅改善運動
7 往診の話−患者にとって医者とは
8 “病院栄えて村亡ぶ”でいいのか
9 明るい未来
第二章 看護婦・保健婦35年 村民の健康とともに歩む
はじめての沢内村/行き倒れの弘法様/沢内村保健婦第一号/
吹雪の部落訪問/天からさずかった寿命/オバアチャン努力賞/
赤ちゃん救出雪中行軍/一人のある産婦さん/結核対策/
集団就職列車/学生さんと保健活動/健康相談/
装い新たに部落巡回/健康台帳
第三章 沢内村から学ぶこと
草の根民主主義と住民本位の“行政改革” 上坪陽
なぜ、いま、沢内村なのか/希望と勇気と連帯の哲学/
住民の連帯と科学の力/村民本位の行政姿勢と機構/
沢内村にみる真の“行政改革”
補 章 沢内村いのちの村史
資 料 参議院での増田進証言録 1982年3月27日予算委員会にて
あとがきにかえて
ISBN:9784900423459
。出版社:あけび書房
。判型:4-6
。ページ数:298ページ
。定価:1800円(本体)
。発行年月日:1983年03月
。発売日:1983年03月01日。