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よくわかる犬と猫の血液検査

著:中村 知尋
監:平岡 博子

紙版

内容紹介

臨床現場では必ず行う検査である「血液検査」の基礎知識と、検査スキルを向上させる実践的なテクニックを紹介。
愛玩動物看護師から経験の浅い獣医師まで幅広く活用できる一冊。

【本書のポイント】
●350点を超える写真、125点の図表など、豊富なビジュアルで視覚的に理解できる。
●全血球計算(CBC)、血液化学検査の評価についてポイントを絞って簡潔に説明し、検査で異常値が出た際の、値の裏に潜む検査エラーにも言及。
●血液塗抹を作製するコツ、作製した塗抹ので出来不出来の評価ポイント、さらに血球の見分け方も詳しく解説。
●二次診療施設の臨床検査科に勤務する愛玩動物看護師による執筆だからこその、臨床現場で役立つ情報が満載。

目次

Chapter1 血液検査の基本
 Section1 はじめに
  血液検査とは
  採血の一連の流れ
 Section2 保定
  はじめに
  採血時の保定方法
 Section3 消毒
  消毒の目的
  使用する消毒液
 Section4 採血
  はじめに
  必要な器具
  血清と血漿の違い
  採血管の種類と使用する検査
  実際の採血
 Section5 止血
  止血の手順
  止血のポイント
 Section6 検体処理
  はじめに
  検体の分注
  転倒混和
  遠心分離

Chapter2 検査値の読み方
 Section1 基準値(基準値範囲)
  正常値と基準値の違い
  基準値範囲の決め方
  検査機関や病院によって検査結果が異なるのはなぜか?
 Section2 全血球計算(CBC)
  CBC
  赤血球系
  白血球系
  血小板
 Section3 血液化学検査
  はじめに
  血漿蛋白
  肝臓・胆道系
  脂質系
  糖代謝
  膵臓系
  腎臓系
  ミネラル・電解質

Chapter3 血液塗抹検査
 Section1 血液塗抹の作製
  はじめに
  必要な器具
  血液塗抹の作製法
  塗抹をきれいに作るコツのまとめ
  作製した血液塗抹の出来を判断する方法
 Section2 血液塗抹の染色
  はじめに
  簡易染色(ディフ・クイック)
  ライト・ギムザ染色
  染色の出来を判断する方法
 Section3 血液塗抹の評価方法
  血液塗抹観察の必要性
  染色法による見え方の違い
 Section4 赤血球の観察
  はじめに
  正常な赤血球
  赤血球の大きさの変化
  赤血球の形の変化
  染色性の変化
  赤血球の内部構造の変化
  赤血球配列の変化
  再生像の評価
 Section5 白血球の観察
  はじめに
  形態観察に必要となる細胞構造の基本名称
  各白血球の観察
  白血球を分類するときの3つのポイント
  好中球の左方移動
  好中球の中毒性変化
  その他の異常な白血球
  白血球百分比の算出方法
 Section6 血小板の観察
  はじめに
  血液塗抹による血小板数の計算方法

著者略歴

著:中村 知尋
【著者】中村 知尋
愛玩動物動物看護師、公益財団法人日本小動物医療センター臨床検査科 検査主任、日本獣医輸血研究会運営委員
1986年埼玉県生まれ。2007年に大宮国際動物専門学校を卒業後、日本小動物医療センター看護部に勤務。2009年秋に同センターの臨床検査科に異動し、現在は検査主任として臨床検査に携わる。同センターでは年間およそ15,000件を超える検査依頼があり、その全般に関わっている。なかでも血液塗抹については年間3,000件を超える評価を行う。得意分野は動物臨床検査学。興味分野は獣医療における輸血療法(特に犬や猫の血液型)。
監:平岡 博子
【監修者】平岡 博子
獣医師、博士(獣医学)、アイデックス ラボラトリーズ株式会社 臨床病理医
2005年山口大学農学部獣医学科(現:山口大学共同獣医学部)を卒業後、同大学動物医療センター内科系診療科にて臨床獣医師として従事しながら、2009年同大学大学院連合獣医学研究科(現:山口大学大学院共同獣医学研究科)内科学専攻を卒業。その後、同大学動物医療センター助教、同大学獣医臨床病理学研究室准教授を経て、2016年より現職。専門は獣医臨床病理学、獣医細胞病理学、獣医血液学。興味分野は伴侶動物の腫瘍疾患(特に血液系腫瘍や独立円形細胞腫瘍)。

ISBN:9784895318815
出版社:緑書房
判型:B5
ページ数:164ページ
定価:7800円(本体)
発行年月日:2023年04月
発売日:2023年04月13日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TVH