多摩学への試み 多摩地域研究
監:寺島 実郎
著:中庭 光彦
著:松本 祐一
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内容紹介
「多摩」とは単なる地名ではなく、思想でもある。
これが多摩大学を基点として、研究者・学生を巻き込んで、
「多摩学」をテーマにフィールドワークと文献研究を積み上げてきた理由である。
多摩には、この地域が歴史過程で構築してきたDNAが埋め込まれており、
これがこの地の「志」となっている。
(序言 「多摩学」への思い より)
目次
序言 「多摩学」への思い(寺島 実郎)
(再録)多摩の地域史が世界史につながる瞬間
第1部 多摩地域の時代認識
第1章 時代認識のための多摩学(中庭 光彦)
第1節 多摩を調べることで広がる視野
第2節 多摩大学の「多摩学」―時代認識のための多摩学
第3節 時代に応じて異なる地域学
第4節 地方の時代の多摩地域問題
第5節 多摩で考える想像力
第2章 八王子千人同心による蝦夷地開拓(中庭 光彦)
第1節 八王子千人同心とは
第2節 八王子千人同心の異文化体験
第3節 松前藩の蝦夷地経営
第4節 幕府の蝦夷地政策の転換
第5節 千人同心が理解した使命とは
第6節 蝦夷地での千人同心
第7節 八王子千人同心は多摩を探る視点の出発点
第3章 自由民権運動と三多摩壮士(中庭 光彦)
第1節 自由民権運動の見方
第2節 多摩地域における自由民権運動の概観
第3節 壮士と青年の分離
第4節 神奈川県議会と多摩地域の東京府編入
第5節 実業家利光鶴松と村野常右衛門
第6節 京浜工業地帯と横浜・東京
第7節 三多摩壮士が体現する周縁性
第4章 軍需産業による「多摩-京浜地域」形成(中庭 光彦)
第1節 軍需産業地域としての多摩
第2節 多摩地域への工場立地
第3節 軍需産業に対応した住宅政策
第4節 中島飛行機の意味
第5節 多摩地域と京浜工業地帯との関係強化
第5章 少子高齢化社会 多摩地域の意味(中庭 光彦)
第1節 東京の第二郊外化地域である多摩地域
第2節 ディペンデントハウス
第3節 東京に流入する労働者と団地建設
第4節 多摩ニュータウン
第5節 生活最小限住宅とアメリカン・ライフスタイルの結合
第6節 私鉄による沿線開発ビジネスとショッピングセンター
第7節 人口ボーナス退出後の多摩地域
第6章 西多摩における人と自然(松本 祐一)
第1節 西多摩地域の概況
第2節 「緑」の歴史と西多摩
第3節 大都市郊外における観光の価値~奥多摩の誕生
第4節 人と自然の新しい関係に向けて
第2部 多摩学の実践
第7章 インターゼミ多摩学班の歩み(荻野 博司)
第1節 14 年間の集積
第2節 「大いなる多摩」
第3節 多摩の魅力―住みやすさの追求
第4節 ニュータウンへのまなざし
第5節 地域のサステナビリティ
第6節 防災にとりくむ
第7節 多摩大学の役割
第8章 多摩学研究の展開(松本 祐一)
第1節 多摩学の社会工学的実践
第2節 創業支援事業の背景と経緯
第3節 多摩市と多摩信用金庫との創業支援事業の展開
第4節 創業支援プラットフォームの構築
第5節 郊外のワークスタイルを創造する
第9章 多摩学研究とインターゼミ(荻野 博司)
第1節 多摩学事始め 久恒 啓一
第2節 多摩地域の金融機関史から見る多摩学 長島 剛
第3節 多摩学班の第1 期生、子ども食堂の女将として活躍中 川野(鮎川)礼さん
おわりに (中庭 光彦)
ISBN:9784893902108
。出版社:多摩大学出版会
。判型:A5
。ページ数:250ページ
。定価:2600円(本体)
。発行年月日:2024年03月30日
。発売日:2024年04月15日。