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詩集 死者に接吻

著:佐藤 武

紙版

内容紹介

北海道を代表する画家・佐藤武が、絵画同様に表現を追求する詩をまとめた第二詩集。
七十代となり、人生の「遊行期」を迎えた画家が、終わりのない画業を歩き続けながらも、ときおり筆をおき、衷心に取り残された言葉を拾い集め、書き込んだ詩編を再び世に著した。

死と云ったものを直視し、それらに纏わり付く不安、孤独と云ったものからも美を見いだし、その不可視の中から生まれてきたイメージそのものである画や詩を具現化する画家の魂の叫び。

目次

画 / 闇の幽光 / 漆黒の翳 / 空虚な日々 / 苦悶な日々
画を描く / 酔人のように / 淡雪 / 澱み / 筆
無表情の画布 / 湧き出る酒 / われ叢の蟲ごとき身なり / われ叢にて
死者は軋み合う / 通夜 / 冬に / 不思議な夜のことば / 霊柩車
柩 / 窗 / 慟哭 / 星が消えた日 / 神
闇夜の蛾 / 死者に接吻 / つぶやき / 鈴蟲 / 孤月
森の片影 / 春の小川 / 無垢な詩人 / 夢の中
夢(一) / 夢(二) / 夢(三) / 叢の夜想曲 / 孤獨
欲望 / 錆びついた扉 / 投影の街 / 孤獨死 / 一月の孤獨
冬の日(雑記帳より) / 末枯れの並木を往く(雑記帳より)
夕映えの散歩(雑記帳より) / 春の訪れ(雑記帳より)
「陰翳の中のミクロコスモス」(尾形香三夫遺作展のことば)
路傍に佇む / あなたに春の香を / なにもない人間
あとがき

著者略歴

著:佐藤 武
画家。
1947年、北海道千歳市に生まれる。幼き頃より独学で絵を描き始める。
1987年 第5回上野の森美術館油絵大賞展・特別優秀賞受賞。
1991年 札幌時計台文化会館美術大賞展・国松登賞受賞。第6回東京セントラル美術館油絵大賞展・佳作賞受賞。
2005年 第11回青木繁記念大賞展・優秀賞受賞。
2005・2023年 紺綬褒章受章。
2020年 第23回日本自費出版文化賞・詩歌部門賞受賞。
2022年 北海道文化賞受賞。札幌芸術賞受賞。

これまで詩画集・作品集・エッセイなど9冊が刊行。最新は2021年の『「蕭条」ことばと写真』(自費出版)、『札幌美術展「佐藤武」札幌芸術の森美術館 図録』(中西出版)。

ISBN:9784891154240
出版社:中西出版
判型:A5
ページ数:142ページ
定価:1500円(本体)
発行年月日:2023年07月
発売日:2023年08月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DC