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林業の創生と震災からの復興

著:久保田 宏
著:中村 元
著:松田 智

紙版

内容紹介

木質バイオマス発電等の陥穽を突き、被災地を含めた林業創生のビジョンを示す!

目次

はじめに 3

第1章 林業の創生は森林の保全のためでなければならない 13
 1-1 森の保全に多くの人の関心が集まっている 13
 1-2 林業の創生は現状を肯定した無用な森林の機能区分の廃止から 14
 1-3 生産力を失った森林が地球温暖化対策の役割を背負わされた 16
 1-4 CO2排出権取引制度からは何も出てこない 18
 1-5 海外における環境植林と産業植林 21

第2章 林業創生のプランを考える 25
 2-1 造林面積が伐採面積に追いつかない 25
 2-2 森林保全との調和を保つための木材生産方式の選択 27
 2-3 林業創生での採算性と生産性の向上のための方策 34
 コラム2-1 造林コストと鹿の食害対策 39
 2-4 自給率アップは林業創生の結果でなければならない 40
 2-5 間伐材の利用と林業の創生は両立しなければならない 43
 2-6 海外における産業植林の現状と将来の在り方 47
 2-7 ボランティア活動としての森の保全の限界 48
 コラム2-2 「緑のオーナー制度」がこのまま消滅してよいのか? 49

第3章 森林は文明社会のエネルギーを供給しない 53
 3-1 途上国の社会生活の主要エネルギーは今でもバイオマス 53
 3-2 エネルギー源としての森林バイオマス(木材)の寄与は非常に小さい 56
 3-3 木材はマテリアル利用を優先し、
エネルギー利用では熱利用とすべきである 61
 3-4 木材のエネルギー利用方法の経済性について考える 64
 コラム3-1 木材のエネルギー利用の実施例;その1 68
 コラム3-2 木材のエネルギー利用の実施例;その2 70
 3-5 バイオマスのエネルギー利用を主目的とした
国策「バイオマス・ニッポン・総合戦略」が崩壊した 72
 3-6 「FIT制度」を当てにしたバイオマス発電は林業創生を阻害する 75
 コラム3-3 木質バイオマスエネルギー代替での国の補助金について 79
 コラム3-4 商用電力生産におけるRPS法の許されない非常識 81

第4章 林産加工業が林業創生のカギを握る 85
 4-1 産業としての林業と森林の環境保全の役割 85
 4-2 国内需要の減少のなかで国産材の需要は僅かだが増加傾向にある 87
 4-3 木材の市場価格を支配する要因 90
 4-4 路網整備の費用を国が負担することで、はじめて山から木が出てくる 94
 4-5 パルプ・チップ用材はどこまで国産化できるか? 95
 コラム4-1 製材用材自給率のアップを目指して人工林の100%利用を仮定した
  場合の用途別木材供給可能量の試算結果 98
 4-6 国産針葉樹をパルプ原料として利用するには 99
 コラム4-2 スギのパルプ原料としての利用 101
 4-7 木材加工業は、国産材の利用で成長できるか? 102
 4-8 林業の創生のカギは木材加工業者が握っている 104

第5章 震災復興と林業創生 107
 5-1 震災復興計画の中での国民のお金の使い方の基本原則 107
 5-2 ガレキの中の木材の処理、処分について 109
 コラム5-1 石巻市におけるガレキ処理提案とその顛末 111
 コラム5-2 木質ガレキによるバイオマス発電計画の頓挫 113
 5-3 被災地の産業振興を目的とした林業の創生を 114
 コラム5-3 新しいバイオマスタウン構想に補助金は不要 116
 5-4 放射能に汚染された森林は除染の対象にならない 118

あとがき 125
著者紹介 131

ISBN:9784889652321
出版社:日本林業調査会
判型:A5
ページ数:131ページ
定価:1500円(本体)
発行年月日:2013年07月
発売日:2013年07月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KNAL
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:NH