出版社を探す

『日本国紀』をファクトチェック

史実をどう歪めているか

著:家長 知史
著:本庄 豊
著:平井 美津子

紙版

内容紹介

都合の悪い史実を見ない、なかったことにしようとする――そんな風潮に未来はない!
天皇、大日本帝国憲法、朝鮮開国、日清・日露戦争、関東大震災と朝鮮人虐殺、南京大虐殺、大東亜共栄圏、沖縄戦、「慰安婦」問題、靖国神社、天皇の戦争責任、そして日本国憲法…など歪められた記述を検証する!
百田尚樹氏の『日本国紀』に書かれてあることは本当のことなのか、あるいは作り話なのか? 全国の書店で大量に販売されただけにその影響は無視できないと考えた3人の歴史教師たちが、それぞれの視点からその「通史とストーリー」を問い直した! 大日本帝国史観ともいうべき歴史観が広がりつつある現在、ぜひ考えていただきたい!

目次

はじめに

第1章 歴史を学ぶということ
(1)歴史と物語は同じではない
(2)通史か歴史放言集か
(3)歴史を学ぶ意味

第2章 『日本国紀』はどのように女性を描いているか
(1)中学校の歴史教科書と比べてみると
(2)平等を求めた女性たち

第3章『日本国紀』が描く近現代日本の虚像と実像
(1)自由民権運動と大日本帝国憲法~幕末から明治初期の民衆運動
(2)朝鮮の開国をどう見るか
(3)日清戦争と日露戦争をどう見るか
(4)富国強兵の結果が大正デモクラシー?
(5)関東大震災で起きた朝鮮人虐殺
(6)韓国を近代化したのは日本のおかげ?
(7)南京大虐殺をどう見るか
(8)大東亜共栄圏をどう見るか
(9)戦争の原因は新聞のみにあるのか
(10)沖縄は「捨て石」ではないのか?
(11)「慰安婦」の真実は消せない
(12)引き揚げの中で起きた女性たちの悲劇
(13)昭和天皇に戦争責任はないのか
(14)靖国神社はどんな神社だったのか
(15)戦後の平和運動をどうみるか

おわりに

参考文献

著者略歴

著:家長 知史
1954 年京都市生まれ。立命館大学文学部(西洋史専攻)卒業。元京都府立高等学校社会科(地歴・公民科)教諭、元立命館大学非常勤講師、歴史教育者協議会会員。
著書に『映画でまなぶ世界史』(1994 年)、『新・映画でまなぶ世界史1 ~ 2』(2003 年、2009 年、いずれも地歴社)、『世界史映画教室』(1997 年、岩波書店)、『「永遠の0」を検証する』(共著、2015 年、日本機関紙出版センター)など。
著:本庄 豊
東京都立大学経済学部卒業。専門研究は山本宣治を中心とする近代日本社会運動史。現在、立命館宇治中学校・高等学校教員、立命館大学兼任講師、京都橘大学非常勤講師、歴史教育者協議会会員。
著書に『戦争孤児』(2016 年、新日本出版社)、『「明治150 年」に学んではいけないこと』(2018 年、日本機関紙出版センター)、『魯迅の愛した内山書店』(2014 年、かもがわ出版)、『テロルの時代~山宣暗殺者黒田保久二とその黒幕』(2009 年、群青社)など。
著:平井 美津子
大阪府大阪市出身。大阪府公立中学校教諭、奈良教育大学大学院教育学専修在籍、大阪大学・立命館大学非常勤講師。大阪歴史教育者協議会常任委員、子どもと教科書大阪ネット21 事務局長。
著書に、『「慰安婦」問題を子どもにどう教えるか』(2017 年、高文研)、『原爆孤児 「しあわせのうた」が聞こえる』(2015 年、新日本出版社)、『サンフランシスコの少女像~尊厳ある未来を見つめて~』(2018 年、日本機関紙出版センター)、『教育勅語と道徳教育~なぜ今なのか~』(2017 年、日本機関紙出版センター)など。

ISBN:9784889009750
出版社:日本機関紙出版センター
判型:4-6
ページ数:242ページ
定価:1500円(本体)
発行年月日:2019年08月
発売日:2019年08月06日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ