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憲法の破壊者たち

自民・国民・維新・勝共・日本会議の改憲案を検証する

著:上脇博之

紙版

内容紹介

私たち国民は、国会で改憲勢力が3分の2を占めた今、あらためて憲法第9条改憲がアメリカの要求であることに加え、反社会的団体の要求であるという事実も直視して、改憲政党が提案する改憲の問題性・危険性を冷静に確認する必要がある。

目次

はじめに

第1部 自民・公明政権による壊憲と自民党改憲案

第1章 「自衛隊違憲」論を口実にした改憲の本音
第1節 明文改憲できないので憲法第9条「解釈改憲」
第2節 「専守防衛」方針の放棄と自民党「新憲法草案」
第3節 自民党「日本国憲法改正草案」と更なる「解釈改憲」「立法改憲」
第4節 自民党憲法改正推進本部の方針転換
第5節 自民党憲法改正推進本部の「第9条の2」条文イメージ(たたき台素案)
第6節 「第9条の2」加憲は「戦争できる国」づくりの追認・推進

第2章 「自然災害への対処」を口実にした加憲の本音

第1節 緊急事態についての大日本帝国憲法と日本国憲法の本質的違い
第2節 自民党「日本国憲法改正草案」の緊急事態条項の危険性
第3節 緊急事態条項の加憲に隠された本音

第3章 参議院「合区」解消を口実にした改憲の本音
第1節 衆参の選挙制度と参議院選挙区選挙の一部「合区」
第2節 “投票価値の不平等”を「合憲」にする改憲
第3節 自民党に有利に民意を歪曲する衆院小選挙区・参院選挙区選挙の温存
第4節 道州制も「合憲」になってしまう!

第4章 「高等教育の無償」を口実にした改憲の本音第1節 「高等教育を無償にする」気はない
第2節 「教育への国家介入」の「合憲」が改憲の本音
第3節 私学助成は違憲ではないのに改憲

第5章 自民党「4項目」改憲は違憲・無効の改憲です!
第1節 「憲法改正の限界」と違憲・無効の改憲
第2節 「自民党憲法改正推進本部条文イメージ(たたき台素案)」は違憲・無効!

第2部 国民、維新、勝共連合、日本会議の改憲案と公明の加憲論

第1章 国民民主党の改憲イメージ 
第1節 「平和主義(自衛権・自衛隊に対する統制)」の論点整理と2つの条文イメージ
第2節 「地方自治の発展・強化」!?
第3節 憲法裁判所

第2章 日本維新の会の「憲法改正原案」
第1節 「日本維新の会憲法改正原案」(2016年3月24日)
第2節 核共有論と「第9条の2」条文イメージ(「憲法改正原案」2022年5月18日)
第3節 緊急事態条項(「憲法改正原案」2022年6月8日)

第3章 国際勝共連合の改憲案と日本会議の「新憲法の大綱」
第1節 国際勝共連合の改憲案
第2節 日本会議の「新憲法の大綱」

第4章 改憲政党の改憲まとめと公明党の加憲論の危険性
第1節 各改憲政党の改憲条文イメージとの比較
第2節 公明党の加憲論の危険性と立憲民主党の護憲に近い「論憲」論
第3節 その他の改憲政党(NHK党と参政党)

第3部 憲法改正国民投票運動における公平・公正でない広報資金問題

第1章 “公平”ではない巨額の広告・広報費投入のおそれ
第1節 公費による広報(公報)活動と有料広告規制の有無
第2節 巨額の広告料と企業のカネによる広告・広報のおそれ
第3節 政党交付金(税金)による広告・広報のおそれ

第2章 “公正”ではない使途不明金投入のおそれ
第1節 自民党本部の高額な使途不明金
第2節 党支部と国会議員の使途不明金
第3節 内閣官房報償費(機密費)における「政策推進費」の使途不明金
第4節 使途不明金で買収や広告がなされるおそれ

おわりに

著者略歴

著:上脇博之
上脇 博之(かみわき ひろし)
1958年7月、鹿児島県姶良郡隼人町(現在の霧島市隼人町)生まれ。鹿児島県立加治木高等学校卒業。関西大学法学部卒業。神戸大学大学院法学研究科博士課程後期課程単位取得。日本学術振興会特別研究員(PD)、北九州市立大学法学部講師・助教授・教授を経て、2004年から神戸学院大学大学院実務法学研究科教授、2015年から同大学法学部教授。
専門は憲法学。2000年に博士(法学)号を取得(神戸大学)。憲法運動、市民運動の分野に参加しながら現在、「政治資金オンブズマン」共同代表、公益財団法人「政治資金センター」理事など。

ISBN:9784889002768
出版社:日本機関紙出版センター
判型:A5
ページ数:194ページ
定価:1400円(本体)
発行年月日:2022年12月
発売日:2022年12月21日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:LND