目次

はじめに：勝田俊輔
第一章　アイルランド大飢饉概略：勝田俊輔
　第一節　大飢饉の被害／第二節　大飢饉の歴史認識と研究動向／
　第三節　本書の構成
第二章　大飢饉とアルイランド経済：武井章弘
　第一節　アイルランドの農業／
　第二節　アイルランド・リネン工業の工業化と 脱工業化
第三章　大飢饉とアイルランド政治：勝田俊輔
　第一節　飢饉と貧民／第二節　オコンネルと大飢饉／
　第三節　青年アイルランド派と大飢饉
第四章　古典派経済学とアイルランド大飢饉：古家弘幸
　はじめに／第一節　ラッセル政権における自由放任政策思想／
　第二節　ナッソウ・シーニアのアイルランド政策論／
　第三節　ジョン・ステュアート・ミルのアイルランド政策論／
　第四節 ホイッグ政権のアイルランド救恤策と古典派経済学／
　おわりに
第五章　政府の救済策：高神信一
　第一節　アイルランド救貧法／
　第二節　ピール政権（胴枯れ病の発生から1846年6月まで）／
　第三節　ラッセル政権（一八四六年七月以降）／
　第四節　救貧法による救済へ(1847年10月以降）
第六章　チャリティと大飢饉：金澤周作
　第一節　問題の所在／第二節　チャリティの実態／
　第三節　チャリティを支えるイデオロギー／
　第四節　チャリティとブリテン＝アイルランド関係
第七章　大飢饉とアメリカ移民のナショナリズム：高神信一
　第一節　アメリカ合衆国へ／
　第二節　アイルランド系アメリカ人のコミュニティ／
　第三節　大飢饉の「政治化」／
　第四節　フィーニアン・ブラザーフッド／
　第五節　クラン・ナ・ゲール／
　第六節　パーネルの自治運動／
　第七節　独立戦争／
　第八節　アイルランド系アメリカ人のナショナリズム
第八章　インド十九世紀後半の飢饉の歴史像
　　　　　　―アイルランド大飢饉との関連で：脇村孝平
　第一節　アイルランドとインドの飢饉／
　第二節　飢饉をめぐるコンテキスト／
　第三節　飢饉への対応／第四節　飢饉救済の比較
第九章　一九―二〇世紀アイルランド文学と大飢饉：
　　　　　　　　　ジェーン・オハロラン／勝田俊輔訳
　第一節　アイルランド文学における大飢饉の不在／
　第二節　カールトン『黒い預言者』／
　第三節　トロロープ『リッチモンド城』／
　第四節　二〇世紀アイルランド文学と大飢饉／
　第五節　詩と大飢饉／
　第六節　二一世紀のアイルランド文学と大飢饉
第十章　大飢饉の歴史研究と二〇世紀アイルランド政治：
　　　　　　　　　　　　　　Ｌ・Ｍ・カレン／勝田俊輔訳
　第一節　大飢饉への関心の欠如？／
　第二節 『大飢饉』、『大飢餓』と二〇世紀半ばの
　　　　　　　　　　　　　　　　アイルランド歴史学／
　第三節 『大飢饉』の背景／
　第四節　大飢饉＝全アイルランド的な分水嶺？／
　第五節 大飢饉時の経済と社会／
　第六節　大飢饉後のアイルランド
あとがき：高神信一