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人間科学叢書 40

貧乏貴族と金持貴族

監訳:永井 三明
訳:和栗 了
訳:和栗 珠里

紙版

内容紹介

「貴族社会の本質的特性は“多様性”だった!」
貴族といえば,広大な所領で沢山の小作人を使うというのが普通のイメージだが,平民と同じに農夫・職人等で生計を立てる貧乏な貴族も沢山いた。古い家系・新しい家系,都市に住む貴族・田舎に住む貴族など,さまざまな貴族を描き出す。その上で,「この多様な貴族たちを一つの階級として維持させたものは何だったのか」という問いを持ちながら中世から近代まで,東欧・西欧・北欧・南欧と時空間を縦横に駆け巡り,議論する。

目次


第1章 貴族の多様性
第2章 貴族杜会の規模
 1 貴族の人口密度の違い
  2 貴族人口の多い杜会
 3 小規模の貴族杜会
 4 貴族規模の拡大と縮小
第3章 貴族杜会の構造
 1 定式化された貴族の格付け
  2 定式化されない格差
 3 結束と対立
第4章 貴族杜会の構成上の変化
 1 貴族位の獲得
  (a)騎士身分と騎乗従軍
  (b)特許状
  (C)官 職
  (d〕土地所有
  (e)詐 称
  (f)結 婚
  (g)新貴族の増加率
 2 貴族階級からの追放
  (a)地位失墜
  (b)義務の不履行
  (C)反逆罪と重罪による地位の剥奪
  (d)異階級間結婚による貴族位の喪失
  (e)貴族位の再定義による地位の喪失
 3 貴族位の放棄
 4 家の消減
 5 家系の交替
  (a)家の存続と増殖
  (b)杜会経済上の影響
第5章 行動と財産
 1 貴族の理想
 2 貧困貴族の行動
  (a)貴族人口の多い地域
  (b)貴族人口の多くない地域
 3 富裕貴族の行動
  (a)農業経営
  (b)商 業
  (C)加工業と製造業
  (d)鉱 業
  (e)金融業
第6章 居住習慣
 1 都市の貴族と田舎の貴族
 2 都市居住
 3 田舎での居住
 4 居住習慣の多様性
第7章 結 論
訳 註
訳者あとがき
 参考文献

ISBN:9784887083080
出版社:刀水書房
判型:A5
ページ数:290ページ
定価:4000円(本体)
発行年月日:2005年12月
発売日:2005年09月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JHB