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最後の剣聖 羽賀凖一

増補改訂版

著:近藤 典彦

紙版

内容紹介

伝説の剣客・羽賀凖一本格評伝!
伊藤一刀斎に連なる剣道史上の名人。その剣歴と修業の跡。
名人が説く剣の極意は金言、そして現代剣道・居合への批判。

羽賀剣道を打撃に取り入れた故・荒川博氏(元巨人軍打撃コーチ)絶賛
「この本を送ったら、王貞治から『私の宝物にします』と返事が来たよ」

目次

 増補改訂版の刊行にあたって
 羽賀凖一先生との出会いと感動   大石純正
 半世紀遅れの片思い   小栗敬太郎

第一章 羽賀先生の初印象
第二章 夢は日本一の剣士
   ●生いたち
   ●中山博道を慕って東京へ
   ●この強情っぱりめ
   ●二度目の喀血、呼吸にとりくむ
   ●若手日本一の栄光
   ●天下無敵の季節
   ●倨傲・毒舌の果てに
第三章 朝鮮時代―剣道極意の追究
   ●増田道義の庇護のもとへ
   ●お胴を切る剣道
   ●京城帝大予科師範として
   ●剣道書と取り組む
   ●試合を棄てる
   ●博道と凖一と清
   ●日中戦争・軍国主義と剣道
第四章 戦場の剣客――凖一の日記を読む
   ●日記「宇品から呂宋ツゲガラオ迄」
   ●本が読みたい
   ●船上で五輪書を読む
   ●上官の腐敗、可愛い子猫
   ●戦場ルソン島上陸、マニラへ
   ●爆撃下の剣豪
   ●増田閣下への忠誠
   ●バヨンボンに到着
   ●ツゲガラオにて
   ●フィリピン脱出
第五章 空襲下の修行
   ●有信館で内弟子になる
   ●居合直伝秘話
   ●博道直伝というなぞ
   ●直伝のなぞを解く
   ●終戦直後の修行
第六章 敗戦下剣道の復活に奮闘
   ●数世紀前の剣の使術
   ●奮闘、剣道復活のために
   ●工務店に就職
   ●剣道に迷い生ず
   ●武徳会の解散
   ●宮本武蔵は剣聖に非ず
   ●同志たちとともに
第七章 剣道大悟の日
   ●心法という課題
   ●剛剣復活
   ●増田宛凖一断簡
   ●凖一宛て増田書簡
   ●一刀斉先生剣法書そして大悟
第八章 復活した戦後剣道と羽賀凖一
   ●剣道の復活
   ●剣道スポーツ化の奔流
   ●博道との微妙な葛藤
第九章 羽賀凖一に道場が! 
   ●大石純正弟子になる
   ●朝稽古の会誕生秘話
   ●若い弟子たちに恵まれて
   ●「なぜ正座は必要か」
第十章 剣道を論ず
   ●「全日本東西対抗剣道見たままの記」
   ●「剣道の伝書と呼吸」
   ●「剣道の学び方」
   ●居合と剣道の不可分を論ず
   ●「軟式剣道批判」
   ●「修行の跡」―学校剣道への提言
   ●(承前)わが「修行の跡」
   ●「剣道上達のこつ」
第十一章 中大組から法大組へ
   ●五人掛け
   ●植芝盛平・森寅雄の居合観
   ●凖一と東大剣道部
   ●「五味康祐氏の『現代剣法奥儀』に反論する」
第十二章 居合を論ず
   ●「居合とはなにか」
   ●「居合学びの奥義」
   ●植芝盛平と羽賀凖一
   ●「道の跡」
第十三章 空前絶後の居合――映像(DVD)の解説
第十四章 倦むことなく道を説く
   ●「剣道入門階梯」
   ●東大剣道部の飛躍
   ●幻の高段者剣道講習会
第十五章 王貞治らに打撃指南
   ●巨人軍コーチ荒川博入門
   ●面打ち体当たり
   ●「呼吸論」
   ●榎本喜八・王貞治ら入門
   ●王貞治打撃開眼
第十六章 羽賀凖一と一刀流
   ●羽賀剣道の深淵
   ●芝浦工大師範として
   ●講談社野間道場にて
   ●師伊藤一刀斎
第十七章 長逝
   ●先生に異状が
   ●羽賀先生が倒れた!
   ●長逝
   ●羽賀先生の死因について
第十八章 羽賀一門その後
   ●一橋剣友会(一剣会)羽賀道場
   ●三戒舎
   ●日本剣道協会
   ●練誠館道場

 主な参考文献
 羽賀凖一年譜
 索引
 増補改訂版あとがき

著者略歴

著:近藤 典彦
1938年  北海道旭川市生まれ  
1964年  東大文学部国史学科卒業
1966~1995年 北星学園余市高・成城学園中学校・高校教諭
1995~2004年 群馬大学助教授、教授  
2003~2007年 国際啄木学会会長

著書
『国家を撃つ者 石川啄木』(同時代社)
『石川啄木と明治の日本』(吉川弘文館)など多数

ISBN:9784886838766
出版社:同時代社
判型:A5
ページ数:508ページ
価格:2500円(本体)
発行年月日:2020年05月
発売日:2020年05月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:SR