倭国末期政治史論
著:中田 興吉
紙版
内容紹介
国号を倭国から「日本」へと改称していく時代。三つの政治論点から従来説を超える新解釈を打ち出し、律令制導入期を捉え直す意欲作。
目次
第Ⅰ部 王家と氏族からみた政治構造
第一章 崇峻殺害前後の政治状況と蘇我氏
第二章 皇子の政治参加
第三章 推古朝末・舒明朝の政界と蘇我氏
第四章 乙巳の変の首謀者とその動機
第五章 改新詔と大化期の改革
第Ⅱ部 身分と冠位からみた政治構造
第一章 冠位十二階の制定とその特質
第二章 紫冠考
第三章 大化期の王族と諸臣―冠位改定と薄葬令から―
第四章 天智・天武朝の冠位―冠位の名称のあり方と王族―
第五章 推古朝の君主号―天皇号使用との観点から―
付 章 野中寺弥勒菩薩像銘文考―その銘文と天皇号―
第Ⅲ部 外交からみた政治構造
第一章 推古朝前半の外交姿勢とその推進者
第二章 乙巳の変前夜における倭国の外交と蘇我氏
第三章 孝徳朝の外交とその主導者