ユニバーサル農業
京丸園の農業/福祉/経営
著:鈴木 厚志
紙版
内容紹介
ユニバーサル農業とは福祉の発想をとり入れ、障がい者、高齢者などの力も借りながら経営を強くしていくという考え方。アメリカで生まれたユニバーサルデザイン(すべての人のためのデザイン)のコンセプトをもとにした概念です。
ユニバーサル農業の取り組みで注目される京丸園(静岡県浜松市)は、水耕栽培でオリジナルな小物野菜の芽ネギ、チンゲンサイ、ミツバなどを生産しています。1996年から障がい者の受け入れを始め、現在パートを含む従業員102名のうち、22名が障がい者。作業工程を分解、細分化し、各工程の流れ、手順を明確化、標準化することで、より多くの障がい者の受け入れが可能となりました。地域の特別支援学校や民間企業の特例子会社の障がい者なども積極的に受け入れ、多様性のある組織構成で経営の拡充を図っています。
本書では、これまでの京丸園の取り組みを種々のエピソードを織り交ぜながら報告し、ユニバーサル農業の必要性、可能性を提示していきます。
目次
【主なもくじ】
未来を拓くユニバーサル農業 序に代えて
第1章 ユニバーサル農業の打ち出すもの
第2章 家族経営からユニバーサル農業へ
第3章 福祉の世界から教えられたこと
第4章 ともに働くためのノウハウ共有
第5章 ユニバーサルな野菜と農業機械
第6章 地域での連携と農業経営の捉え方
第7章 持続可能なユニバーサル農業へ
あとがき
インフォメーション(本書内容関連組織など)
ほか