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大学生が見た素顔のモンゴル

編:島村 一平

紙版

内容紹介

モンゴルと言えば大草原に暮らす遊牧民や相撲でのモンゴル出身力士を思い浮かべる方が多いのではないだろうか。しかし、実際に現地へ出かけ、生活をしてみると、思いもかけないモンゴルの暮らしぶりや価値感がわかってくる。今や少数となった遊牧民のゲルにホームステイをした体験、馬が年齢や性別によって呼び分けていることに興味を持ち、120頭の馬の毛色を51種類に識別した女子学生の調査、幽霊譚から現代モンゴルの世相を探る論考、モンゴル舞踊を学ぶ学生がモンゴル人の「伝統」概念についての聞き取り、モンゴル相撲の強さの秘密など10本を収録。

目次

はじめに                        島村一平
第1部 素顔の遊牧民
第1章 モンゴル遊牧民の子育て             平野あんず
第2章 タイガと草原に生きる遊牧民
     -フブスグル県のダルハド遊牧民との生活体験から    西口佳那
第3章 モンゴル遊牧民の馬の個体認識をめぐって
     -毛色を中心に                  吉村友里

第2部 街の素顔
第1章 モンゴル人のヘルール(口喧嘩)の技法      安藤晴美
第2章 幽霊譚から読み解く現代モンゴル社会       北田昂大
 第3章 モンゴルの学校には「いじめ」がない?      柴田友登

第3部 「伝統文化」の相貌
第1章「伝統」という概念のゆらぎ
     -モンゴル舞踊をめぐる「伝統」観の世代間格差      今井冴香
第2章 演じ分けられた民族音楽
     ―モンゴル国における2種類のカザフ民族音楽の創造    八木風輝

第4部 日本とモンゴルの接点をみつめる
第1章 比較してみた日本とモンゴルの歴史教科書
―元寇・ノモンハン事件・第二次世界大戦        樗木佳奈
第2章 柔道・レスリングは、モンゴル相撲の一部なのか?
-ウランバートルのモンゴル相撲道場の事例から       平山開士

あとがき                         島村一平

著者略歴

編:島村 一平
滋賀県立大学人間文化学部・准教授。文化人類学・モンゴル研究専攻。博士(文学)。1969年愛媛県生まれ。大学を卒業後、ドキュメンタリー番組制作会社に就職するも、取材で訪れたモンゴルに魅了され退社、モンゴルへ留学、気づけば文化人類学の道へ進む。2013年度日本学術振興会賞受賞。2014年度大同生命地域研究奨励賞受賞。主な著書:『増殖するシャーマン:モンゴル・ブリヤートのシャーマニズムとエスニシティ』(春風社、2011年)。編著に『草原と鉱石:モンゴル・チベットにおける資源開発と環境問題』(明石書店、2015年)など。論文多数。

ISBN:9784883256327
出版社:サンライズ出版
判型:A5
ページ数:308ページ
価格:3200円(本体)
発行年月日:2017年11月
発売日:2017年11月18日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB