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ことばと社会 25号

特集:ことばをめぐる包摂と排除

編:『ことばと社会』編集委員会

紙版

内容紹介

貧困の拡大、医療・教育・司法の機能不全、難民、ジェンダー差別、レイシズム、「民族」差別、少子高齢化、さまざまなマイノリティの抑圧……、これら社会的課題のすべてに、ことば、言語、コミュニケーションがかかわっていることは言うまでもない。ことばをめぐる包摂と排除という多面的現象について記述・分析をおこなうことで、読者に気づきを喚起する。

目次

■巻頭コラム
「世界への架け橋としての言葉と模型」南谷和範
■特集:ことばをめぐる包摂と排除
[序文]「ことばをめぐる包摂と排除」かどや ひでのり
「ことばの かたちを ひとに あわせる図書館サービス」あべ・やすし
「ドイツにおけるBildungssprache概念の理論的・実践的展開――言語教育を通した包摂に関する一考察」立花有希
「台湾の言語をめぐる包摂と排除」吉田真悟
「英語のなにが問題で、なにがなされるべきか――国際英語における言語規範の自律化と解放」かどや ひでのり
「スペイン語のジェンダーにおける「排除と包摂」」糸魚川美樹
[インタビュー]「言語的相互承認を通じた包摂――バルセロナ、ミラ・イ・フンタナルス小学校 校長 ロザ・ククルイスさんに聞く」塚原信行
[研究ノート]「「社会的排除」を免れるために必要な能力とはなにか――4つのタイプの生徒と教員たちの奮闘の記録から考える」すぎむら なおみ
[特集あとがき]「排除の包摂――「包摂/排除(inclusion/exclusion)」ということばをめぐって」佐野直子
■投稿論文
「子は父母の言語のどちらを選好するか――南スロヴァキアの民族混住都市での調査から」山口博史 神原ゆうこ
■書評
Suresh Canagarajah, Language Incompetence: Learning to Communicate through Cancer, Disability, and Anomalous Embodiment 評者:柳井優哉
林初梅・吉田真悟(著)『台湾華語』(世界の言語シリーズ 18) 評者:黄海萍
■連載報告 多言語社会ニッポン
アイヌ語:「ウポポイ オッタ アイヌイタク アエイワンケ ヒ チェイソイタク〔ウポポイでのアイヌ語の取り組みを語る〕」小林美紀 矢崎春菜
琉球弧の言語:「脱植民地化運動の中の言語復興」與儀幸太郎
移民の言語 :「在日ウクライナ人の言語意識――ロシアによる戦争の影響をめぐる考察」ジャブコ・ユリヤ
手話:「バイリンガル・バイカルチュラルろう学校、明晴学園の現状」榧陽子 小野広祐 森田明
■近刊短評

ISBN:9784883035816
出版社:三元社
判型:A5
ページ数:268ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:2023年10月
発売日:2023年10月13日