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ピカソと人類の美術

編著:大髙 保二郎
編著:永井 隆則

紙版

内容紹介

21世紀を迎えても生き続ける巨匠、ピカソ芸術の本質とは何か?
あらゆる時代、あらゆるジャンルの芸術に挑戦し、革新し、変貌を続けたピカソ。
その創造力、生命力、冒険を国内外の精鋭が語り尽くす。

目次

大髙 保二郎
まえがき ピカソの変身とスタイルの変貌―過去の巨匠との対話、挑戦からコラボレーションへ  9

総論
大髙 保二郎
ピカソと人類の美術 過去との対話・模倣と創造  23

第Ⅰ部 制作の論理

河本 真理
ピカソ/剽窃/コラージュ  〈造形的インターテクスチュアリティ〉の論理  75

松井 裕美
ピカソの「空想美術館」 「恣意的な記号」の射程から生まれるメタファーの意味をめぐって  105

孝岡 睦子
パブロ・ピカソの作品における層と時間  136

永井 隆則
セザンヌに変身するピカソ  161

久保田 有寿
パブロ・ピカソとモノクローム 《ゲルニカ》の無彩色表現の意味と機能をめぐって  181


第Ⅱ部 過去との対話  模倣・剽窃・引用・参照・改作

1・ピカソと巨匠たち
松田 健児
ピカソのプラド美術館での模写 反アカデミズムへの転機  211

ロランス・マドリーヌ(訳・松井 裕美)
ピカソとアングル  237

東海林 洋
「悪魔祓いの絵」再考 ピカソ《アヴィニョンの娘たち》におけるゴーギャンと黒人芸術の役割  266

2・ピカソとプリミティフ美術
大久保 恭子
境界侵犯者としてのピカソ プリミティヴィスム(primitivisme)の視点から  292

安發 和彰
ピカソとカタルーニャ・ロマネスクの聖母木彫像 ゴゾル(一九〇六年夏)における造形表現の追求  314

塚田 美香子
ピカソの地中海文明へのまなざし 古典的表現とキュビスム技法に見る古代ギリシアの陶器画の影響  339

カテリナ・ザッピア(訳・桑原 夏子)
「八歳で私はラファエロだった。子供のように描くためには、一生かかった」 ピカソとイタリアの古代美術の影響  362


第Ⅲ部 同時代のピカソとの交感

天野 知香
ピカソとマティス 一九三〇年代における挿絵、版画作品を中心とした古典的・神話的主題をめぐる交感  383

田中 正之
ピカソに挑むデ・クーニング 表象の多重性をめぐって  416

町田 つかさ
ピカソ・日本・バルセロナ  443

あとがき 永井隆則  469


ピカソ文献目録  ジャンヌ=イヴェット・スドゥール、久保田有寿 編  1
人名索引  23
引用図版出典一覧  29

著者略歴

編著:大髙 保二郎
早稲田大学名誉教授。修士(文学・早稲田大学)。
「ゲルニカへの道、ピカソ芸術の変貌とその根源」『ピカソ 愛と苦悩─「ゲルニカ」への道』(展覧会図録)京都国立近代美術館・東武美術館、一九九五~一九九六年;『ゴヤの手紙─画家の告白とドラマ』(共編・訳)岩波書店、二〇〇七年;『ベラスケス─宮廷のなかの革命者』岩波書店、二〇一八年。
編著:永井 隆則
京都工芸繊維大学准教授。博士(文学・京都大学)。
『モダン・アート論再考─制作の論理から』思文閣出版、二〇〇四年;『セザンヌ受容の研究』中央公論美術出版、二〇〇七年;『セザンヌ─近代絵画の父、とは何か?』(共著、永井隆則編)三元社、二〇一九年。

ISBN:9784883035083
出版社:三元社
判型:A5
ページ数:512ページ
定価:5300円(本体)
発行年月日:2020年04月
発売日:2020年04月09日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WFA
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1D