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あそび/労働/余暇の社会学

言語ゲーム・連字符カテゴリー・知識社会学を介した行為論

著:ましこ・ひでのり

紙版

内容紹介

遊ぶ/はたらくことで、現代人は一体なにをやっているのか?
「連字符(ハイフン)社会学」(マンハイム)と「理念型」、そして「言語ゲーム」「家族的類似」(ヴィトゲンシュタイン)など社会学/哲学の提供してきた視座から、《あそび》と《しごと》の多義性・連続性をあきらかにすることで、労働/遊戯/余暇の本質を立体的=可視的にうきぼりにする。

目次

はじめに
Ⅰ部 理念型を介した労働概念の再検討
 1 はじめに:理念型としての「連字符(ハイフン)労働」の提起
 2 連字符労働1=対生命労働(ヒトをふくめた動植物へのはたらきかけ)
  2-0.対生命労働:ヒトをふくめた動植物へのはたらきかけの本質
  2-1.対生命労働1:「感情労働」
  2-2.対生命労働2:「教育/支配労働」
  2-3.対生命労働3:「ケア労働」
  2-4.対生命労働4:「救助/救出労働」
  2-5.対生命労働5:「捕獲/収穫労働」
  2-6.対生命労働6:「犯罪労働」
  2-7.対生命労働7:「パフォーマンス労働」
  2-8.対生命労働8:「政治労働」
  2-9.対生命労働9:「提供労働」
  2-10.対生命労働10:「サービス労働」
  2-11.対生命労働11:「求人/派遣労働」
  2-12.対生命労働12:「性労働」
  2-13.対生命労働13:「殺傷/暴行労働」
  2-14.対生命労働14:「コミュニケーション労働」
 3.連字符労働2=対物労働(非生命へのはたらきかけ)
  3-0.対物労働:非生命へのはたらきかけの本質
  3-1.対物労働1:「加工労働」
  3-2.対物労働2:「メンテ(ナンス)労働」
  3-3.対物労働3:「発見/発掘‐採掘/回収労働」
  3-4.対物労働4:「処理労働」
  3-5.対物労働5:「文書労働」
  3-6.対物労働6:「売買労働」
  3-7.対物労働7:「学習労働」
  3-8.対物労働8:「完成労働」
 4.連字符労働3=対時空労働(時間ないし空間での種々の行為・待機)
  4-0.対時空労働:時間ないし空間での種々の行為・待機の本質
  4-1.対時空労働1:「待機労働」
  4-2.対時空労働2:「監視労働」
  4-3.対時空労働3:「制圧/排除/隔離/駆除労働」
  4-4.対時空労働4:「抵抗/確保労働」
  4-5.対時空労働5:「整理/整頓/清掃労働」
  4-6.対時空労働6:「移動/輸送労働」
  4-7.対時空労働7:「受忍労働」
  4-8.対時空労働8:「破壊労働」
  4-9.対時空労働9:「ハイリスク労働」
  4-10.対時空労働10:「経営労働」
  4-11.対時空労働11:「ゲーム労働」
  4-12.対時空労働12:「推理労働」
  4-13.対時空労働13:「シミュレーション労働」
  4-14.対時空労働14:「調査労働」
 5.理念型としての連字符労働概念の射程:いわゆるサービス業の解析をとおして
  5-1.教員の職務の解析
  5-2.主婦・主夫の職務の解析
  5-3.アニメーターの職務の解析

Ⅱ部:理念型を介したゲーム概念の再検討
 6.理念型「連字符ゲーム」の提起による「ゲーム理論2」の提起
 7.連字符ゲーム1:対生命ゲーム(動植物あいてのあそび)
  7-0.対生命ゲーム:ヒトをふくめた動植物あいての、たのしみかたの本質
  7-1.対生命ゲーム1:「感情ゲーム」
  7-2.対生命ゲーム2:「教育/支配ゲーム」
  7-3.対生命ゲーム3:「ケアゲーム」
  7-4.対生命ゲーム4:「救助/救出ゲーム」
  7-5.対生命ゲーム5:「捕獲/収穫ゲーム」
  7-6.対生命ゲーム6:「犯罪ゲーム」
  7-7.対生命ゲーム7:「パフォーマンスゲーム」
  7-8.対生命ゲーム8:「政治ゲーム」
  7-9.対生命ゲーム9:「提供ゲーム」
  7-10.対生命ゲーム10:「サービスゲーム」
  7-11.対生命ゲーム11:「求人/派遣ゲーム」 
  7-12.対生命ゲーム12:「性ゲーム」 
  7-13.対生命ゲーム13:「殺傷/暴行ゲーム」
  7-14.対生命ゲーム14:「コミュニケーションゲーム」 
 8.連字符ゲーム2:対物ゲーム(非生命へのはたらきかけ)
  8-0.対物ゲーム:非生命へのはたらきかけの本質
  8-1.対物ゲーム1:「加工ゲーム」
  8-2.対物ゲーム2:「メンテ(ナンス)ゲーム」
  8-3.対物ゲーム3:「発見/発掘‐採掘/回収ゲーム」
  8-4.対物ゲーム4:「処理ゲーム」
  8-5.対物ゲーム5:「文書ゲーム」
  8-6.対物ゲーム6:「売買ゲーム」
  8-7.対物ゲーム7:「学習ゲーム」
  8-8.対物ゲーム8:「完成ゲーム」
 9.連字符ゲーム3:対時空ゲーム(時間ないし空間での種々の行為・待機)
  9-0.対時空ゲーム:時間ないし空間での種々の行為・待機の本質
  9-1.対時空ゲーム1:「待機ゲーム」
  9-2.対時空ゲーム2:「監視ゲーム」
  9-3.対時空ゲーム3:「制圧/排除/隔離/駆除ゲーム」
  9-4.対時空ゲーム4:「抵抗/確保ゲーム」
  9-5.対時空ゲーム5:「整理/整頓/清掃ゲーム」
  9-6.対時空ゲーム6:「移動/輸送ゲーム」
  9ー7.対時空ゲーム7:「受忍ゲーム」
  9ー8.対時空ゲーム8:「破壊ゲーム」
  9ー9.対時空ゲーム9:「ハイリスクゲーム」
  9ー10.対時空ゲーム10:「経営ゲーム」
  9-11.対時空ゲーム11:「推理ゲーム」
  9-12.対時空ゲーム12:「シミュレーションゲーム」
  9-13.対時空ゲーム13:「調査ゲーム」
  9-14.対時空ゲーム14:「勝利追求ゲーム」
 10.理念型としての連字符ゲーム概念の射程:いわゆる団体球技の解析をとおして
  10-1.サッカーなどフットボールの諸相
  10-2.ほかメジャー球技もふくめた共通点
  10-3.競技スポーツの本質を理解するうえでの連字符ゲーム解析と、その含意
  10-4.【補論】連字符ゲーム解析からみたAI主導社会の含意

Ⅲ部:「連字符労働」/「連字符ゲーム」からみた「労働/あそび/やすみ」
 11.「連字符労働/ゲーム」概念の解析を介した労働/遊戯概念
  11-1.「連字符労働」/「連字符ゲーム」概念による解析の射程
  11-2.「連字符労働/連字符ゲーム」概念をとおしてみた、「余暇」「遊戯」
  11-3.「中範囲の理論」としての「連字符労働の社会学」と「労働の未来」
 12.「はたらく/あそぶ」解析からとらえかえす「いきる」

おわりに

参考文献
索引

著者略歴

著:ましこ・ひでのり
1960年茨城県うまれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了(博士:教育学)。日本学術振興会特別研究員などをへて、現在、中京大学国際教養学部教授(社会学)。主要著作:『日本人という自画像』、『ことばの政治社会学』、『増補新版 イデオロギーとしての「日本」』、『あたらしい自画像』、『増補新版 たたかいの社会学』、『幻想としての人種/民族/国民』、『知の政治経済学』、『社会学のまなざし』、『愛と執着の社会学』、『加速化依存症』、『ゴジラ論ノート』『コロニアルな列島ニッポン』(以上単著、三元社)。
共著に「社会言語学」刊行会編『社会言語学』(1-17号+別冊2)、真田信治・庄司博史編『事典 日本の多言語社会』(岩波書店)、前田富祺・野村雅昭編『朝倉漢字講座5 漢字の未来』(朝倉書店)、Mark ANDERSON, Patrick HEINRICH ed.“Language Crisis in the Ryukyus”Cambridge Scholars Publishingほか。

ISBN:9784883034611
出版社:三元社
判型:4-6
ページ数:256ページ
定価:2500円(本体)
発行年月日:2018年06月
発売日:2018年06月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBF