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被災地からのリスタート

コバルトーレ女川の夢

著:佐藤 拓也

紙版

内容紹介

東日本大震災により壊滅的打撃を受けた宮城県・女川町のサッカークラブ・コバルトーレ女川。
救援物資の運搬・給水活動を行い、クラブが活動停止した後も現地に残りボランティアに務めた選手たち。
ゼネラルマネージャーとして練習場・選手の住居の確保に奔走するかたわら、新聞を避難所に無料配布し続けた地元新聞社の社長。
経営危機に陥りながらも、社員を解雇せずに社業を立て直し、クラブを支援し続けたスポンサー。
選手たちの活動に勇気をもらい、津波に流された自分の飲食店の営業を再開した青年会議所の部長。
町の復興をスポーツにかけ、一億円をかけての競技場改修を決断した女川町長と、それを後押しした町議会。

 「地域のために生きる」の理念のもとクラブが活動を再開するまでの道のり、そしてサッカーを中心に一つとなった女川町がコバルトーレ女川に託した町おこしの夢を描く。

目次

1・多くを失った町からのリスタート

被災地を救うサッカーチーム  一町民として
はじめは「サッカーをやるため」だけにやってきた若者たちだった
一年後の再開を約束

2・地域のために生きる――GM・近江弘一の戦い

会社に辞表を提出しGM就任
いま伝えなければ意味がない――世界中で報道された手書きの壁新聞
奔走・奮闘の日々――会社の再建、練習場・選手の住居と仕事の確保

3・残った者、戻ってきた者―――それぞれの一年間

サッカーの火を絶やさないために―――ディレクター・檜垣篤典
この町を元気にしてきたい
必ず女川に戻ってくる――――滝沢陽介
女川にきて本当によかった、女川でサッカーを続けたい
生かされた命に賭ける―――中島礼司
自分を必要としてくれている場所のために――――泉田圭太
工場に直談判しかまぼこを避難所に配達

4・理念を貫いたスポンサー―――株式会社高政 高橋正典社長の覚悟

この地で創業し、この地で生きていく
理念を貫き通し、経営危機を克服
地域再生のために、どんなことがあろうとサポートし続ける

5・こういう時だからこそサッカーを続けてほしかった

女川町商工会青年部元部長・鈴木康仁の勇気
選手たちが勝ち取った信頼
選手たちの頑張りが営業再開の勇気を与えてくれた
次は自分が勇気を与える


6・被災地に勇気と元気を―――活動再開

震災前よりも進化するために――コバルトーレスタイルの構築
試合ができる!!
震災後に加入した選手たち――この町のために戦う
ホーム開幕戦勝利――町の人のために、町を出て行かなければならなかった人のために
快進撃―――幸運もあり一部昇格を決める
町のために「戦う」から、町のために「勝つ」へ


7・町を思う気持ちはいつまでも変わらない――現役を退くことになっても

この町で暮らしていく子供たちのために
女川のために戦う選手を育てたい
三足のワラジにチャレンジ
すべての人に感謝を

8・100年続くクラブへ   須田善明女川町長・近江弘一GMが描く未来
 
震災後に立候補した若き町長―――復興から逃げずに自分たちの世代が背負う
「町のために頑張る」コバルトーレを支えるのが行政の役割
人口が減ったからこそ設備に投資し拡充・再生を
コバルトーレが女川の町に人を呼ぶために
事業として成立させ運営のベースを築く

著者略歴

著:佐藤 拓也
1977年、北海道生まれ、横浜育ち。青山学院大学卒業後、一般企業に就職するも、1年で退社。ライターを目指すために日本ジャーナリスト専門学校に入学。卒業後、横浜FCのオフィシャルライターとして活動をスタートする。現在はJ2を中心に、様々なカテゴリーを取材。「EL GOLAZO」「週刊サッカーマガジン」など、サッカー専門媒体を中心に寄稿している。 著書に「FC町田ゼルビアの美学」(出版芸術社)がある。

ISBN:9784882934592
出版社:出版芸術社
判型:4-6
ページ数:187ページ
定価:1200円(本体)
発行年月日:2014年03月
発売日:2014年03月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:SF