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キプリング 大英帝国の肖像

著:橋本 槇矩
著:桑野 佳明

紙版

内容紹介

植民地インドに生まれ、帰国後、大流行作家となるも、久しく《帝国主義者》のレッテルを貼られたキプリング。 主にポストコロニアリズムの視点から再評価が進むなか、日本キプリング協会の14名の執筆者が、さまざまな《読み》を展開し、多面的な作品群に迫る。
■本邦初のキプリング文献書誌を収録。

目次

▼キプリングの帝国
 〜現実と夢の境界(北原靖明)

▼挑発するキプリング(塩谷清人)

▼インド表象( マシュー・M・ハンリー)

▼キプリングの東方幻想(芦川和也)

▼アングリシストとオリエンタリストの系譜
 〜W・D・アーノルドからサルマン・ラシュディまで(伊勢芳夫)

▼首をめぐる輪舞
 〜「王になろうとした男」におけるホモエロティックな欲望(角田信恵)

▼サロメとキプリング(宮尾洋史)

▼忠誠と背信のダイアグラム
 〜恐怖と欲望にみる植民地支配の相関力学(上石実加子)

▼帝国の幽霊たち
 〜ホモフォビアとミソジニーの植民地表象(宮崎かすみ)

▼帝国少年のマトリックス
 〜「ブラッシュウッド・ボーイ」再論(橋本槇矩)

▼中断された復讐
 〜「損なわれた青春」におけるレディ・カストレイ(松本和子)

▼ミツバチは知っている
 〜キプリングの「帝国」の一面(桑野佳明)

▼キプリングとハガード(渋谷 章)

▼ハーンのキプリング崇拝
 〜新たな文体を模索して(栗原 勝)

■キプリング文献書誌付

著者略歴

著:橋本 槇矩
学習院大学文学部教授。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。
著書に『シェイマス・ヒーニーー現代アイルランドの詩神』(国文社、1998年)
   『ラドヤード・キプリングー作品と批評』(共編著、松柏社、2003年)
訳書にケヴィン・ラシュビー『女王陛下のダイヤモンドーインドからの道』(中央公論新社、2004年)
著:桑野 佳明
流通経済大学経済学部教授。学習院大学大学院人文科学研究科博士後期課程単位取得退学。
著書に工藤昭雄編『静かなる中心ーイギリス文学を読む』(共著、南雲堂、2001年)
   ”Kipling in Japan”,in The Kipling Journal,vol.75,no.297(London:The
Kipling Society,2001)『ラドヤード・キプリングー作品と批評』(共編著、松柏社、   2003年)

ISBN:9784882029724
出版社:彩流社
判型:4-6
ページ数:371ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2005年04月
発売日:2005年04月08日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB