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女性を診る際に役立つ知識

編:武谷 雄二

紙版

内容紹介

平均寿命や各種疾患の罹患率は、男女間でいちじるしく異なっています。また、医療機関を訪れる際の主訴の種類、頻度、あるいは主訴と確定診断との関係にも性差があることが知られています。したがって、診察の際にはいかなる領域においても性差を考慮することが重要です。
 一方、これまでの医学教育においては女性特有の病気は産婦人科で扱い、それ以外の診療科では必ずしも性差を重視した指導を行ってこなかったのではないでしょうか。近年、個々の患者の満足度、QOLなどを考慮したきめ細かい対応が望まれていますが、少なくともジェンダーを考慮した診療を行うことは個々の患者に最適な医療を提供するための大前提といえるでしょう。
 そこで本書は、各種疾患の診断学を網羅的に記載するのではなく、プライマリケア医がしばしば遭遇する女性特有の症候、疾患、病態を取り上げました。具体的には、「総論」「女性特有の症状・病気」「女性によくある症状・病気」「女性とくすり」「予防医学」の5章立てとし、プラクティカルな情報をわかりやすく解説しました。

目次

第1章 総論
 1.生殖年齢にある女性を診る際の留意点
第2章 女性特有の症状・病気
 1.月経異常を伴う内科的疾患
 2.月経前症候群
 3.婦人科疾患を疑う下腹痛
 4.どういうときに更年期障害を疑うか
 5.ホルモン補充療法の今日的位置づけ
 6.婦人科がんになりやすい女性
第3章 女性によくある症状・病気
 1.女性と片頭痛
 2.女性と貧血
 3.女性の排尿障害
 4.女性と便通障害
 5.骨粗鬆症のリスクが高い女性とその管理
 6.女性と静脈瘤,深部静脈血栓症
 7.女性によくみられる皮膚病変
 8.女性と美容医療
 9.女性とやせ
 10.女性と肥満
 11.女性と冷え
 12.女性と脂質異常症
 13.女性と高血圧
 14.女性と糖尿病
 15.女性と心身症
 16.女性と心の病気
第4章 女性とくすり
 1.薬剤と性差
 2.妊娠と薬物
 3.低用量経口避妊薬服用女性で気をつけること
第5章 予防医学
 1.女性と予防接種
 2.知っておくべき乳がん検診のポイント
 3.HPVワクチンについての相談

ISBN:9784880028286
出版社:新興医学出版社
判型:A5
ページ数:264ページ
定価:4500円(本体)
発行年月日:2012年09月
発売日:2012年08月05日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MKC