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アートセラピーBasic

精神科作業療法・デイケアで使いたい12のメソッド

著:溝上 義則

紙版

内容紹介

誰でもかんたんに始められる、精神科作業療法を中心とした絵画療法について、塗り絵、切り絵、折り染めなど12の技法をカラーで丁寧に解説!
言葉に出せない思いを引き出す実践法で、特別支援教育に携わる先生や、美術教師、保育士・幼稚園教諭の方々にも役に立つ一冊。

目次

第1章 絵画療法の理論と症例
1 絵画療法の歴史 11

2 絵画療法とは 12

3 個人絵画療法と集団絵画療法 12
1. 個人絵画療法 12
2. 集団絵画療法 13

4 絵画療法と言語 13
1. 絵画自体のもつ言語性 13
2. 絵画療法における言語性 14

5 絵画療法の各技法 14

6 絵画療法の効果 14
1. 量的検討 15
2. 質的検討 16

7 絵画療法における注意点 22
1. 実施上の注意点 22
2. 解釈上の注意点 22
3. 副作用 22
4. 禁忌 24
5. サイン 24
6. 絵画療法の終結 24

8 疾患による描画特徴 24
1. うつ病 25
2. 双極性障害 25
3. 統合失調症 26
4. 発達障害 26

9 絵画療法としての絵画鑑賞 27
1. 美術館における絵画鑑賞と鑑賞教育 27
2. 学校教育課程における鑑賞教育 27
3. 精神医療における絵画鑑賞 27
4. 精神医療における絵画鑑賞の注意点 28

第2章 絵画と脳
1 神経審美学 30

2 審美判断と脳部位 30

3 絵画鑑賞に特異的な神経基盤 31

4 気質と絵画鑑賞に特異的な神経基盤との関連 32

5 脳でみる絵画療法の効果 32

第3章 美術用語と画材
1 美術用語の基礎知識 35
1. 色の三要素 35
2. 暖色・寒色・中性色 35
3. 補色 35
4. 類似色 35
5. 三原色 36
6. 混色 36
7. 遠近法 36
8. 立体感 36
9. 輪郭線 37
10. グラデーション 37

2 画材の基礎知識 37
1. 画用紙 37
2. ケント紙 37
3. キャンバス 37
4. 水彩絵具 37
5. アクリル絵具 37
6. 筆 37
7. パレット 38
8. 鉛筆 38
9. 色鉛筆 38
10. 筆ペン 38
11. マスキングテープ 38
12. のり 38

3 お勧め画材 38
1. 紙 38
2. 筆ペン 39
3. アルコールマーカー 39
4. 水性ペン 39
5. 水彩絵具 39
6. 筆 39
7. 描画材料 40
8. のり 40
9. 染料 40
10. 和紙 40

第4章 実際の方法Ⅰ ―導入のための技法―
1 模様のフロッタージュ 43

2 葉っぱのフロッタージュ 46

3 再生コラージュ 49


4 折り染め(染めの工程) 53


5 折り染め(加工の工程) 58

6 落ち葉の塗り絵 61

7 ステンシル 65

8 切り紙 69

9 曼荼羅アート 73

第5章 実際の方法Ⅱ ―本格的な技法―
1 静物画(デッサン) 79

2 版画(一版多色版画) 84

3 名画の模写 88

第6章 実際の方法Ⅲ ―絵画鑑賞の技法(特別編)―
1 対話による絵画鑑賞 95

コラム1 絵画療法に情熱を注いだ画家エイドリアン・ヒル 20
コラム2 アール・ブリュットの作家アドルフ・ヴェルフリ 33
コラム3 アール・ブリュットとアウトサイダー・アート 41
コラム4 式場隆三郎と山下清 77
コラム5 首藤定の美術品蒐集 93

Q 絵画療法と芸術療法は同じ意味でしょうか? 98
Q 絵画療法の誘いに乗らないときはどうしたらよいでしょうか? 98
Q 色鉛筆や絵具は何色を揃えたらよいでしょうか? 98
Q 作品の見本は示したほうがよいでしょうか? 99
Q 絵画療法と美術教育の違いは何ですか? 99
Q 絵画療法で絵は教えてはいけないのでしょうか? 99
Q 作品はどのように扱ったらよいでしょうか? 100
Q 絵は何歳から鑑賞できますか?障害があっても鑑賞できますか? 100


技法別難易度・特徴・所要時間 一覧表

技法名 1作品にかかる時間(分) 技法の難易度 特徴
自己表現の促進 発散の促進 季節感の要素 趣味の要素
方法Ⅰ 模様のフロッタージュ 20~90 ★☆☆☆☆ ◎ ◎ ○ ○
葉っぱのフロッタージュ 20~90 ★★☆☆☆ ○ ○ ◎ ○
再生コラージュ 20~30 ★★☆☆☆ ◎ ○ ○ ○
折り染め(染めの工程) 10~15 ★★☆☆☆ ○ ◎ ○ ○
折り染め(加工の工程) 10~20 ★★☆☆☆ ○ ○ ○ ○
落ち葉の塗り絵 30~120 ★★☆☆☆ ○ ○ ◎ ○
ステンシル 20~90 ★★★☆☆ ◎ ○ ○ ○
切り紙 15~20 ★★★☆☆ ○ ○ ○ ○
曼荼羅アート 15~20 ★★★☆☆ ◎ ○ ○ ○

方法Ⅱ 静物画(デッサン) 30~120 ★★★☆☆ ○ ○ ○ ◎
版画 60~120 ★★★★☆ ◎ ○ ○ ○
名画の模写 240~ ★★★★★ ○ ○ ○ ◎

方法Ⅲ 対話による絵画鑑賞 15~20 ★★☆☆☆ ◎ ○ ○ ◎
※自己表現の促進:心の内を表現しやすい技法かどうか(自由度)
 発散の促進:反復動作や単純作業による集中後の解放感の感じやすさ
 季節感の要素:技法と季節感との親和性
 趣味の要素:趣味や生き甲斐として長期的に取り組むことのできる趣味的な要素

著者略歴

著:溝上 義則
芸術療法士・医学博士

ISBN:9784880027883
出版社:新興医学出版社
判型:B5
ページ数:112ページ
定価:3500円(本体)
発行年月日:2019年10月
発売日:2019年10月04日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MJ