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脳画像でみる精神疾患

監:山内 俊雄

紙版

内容紹介

現代精神医学では、脳の器質的変化が容易に明らかになるだけでなく、機能性の異常をも明らかにしうる脳機能イメージングが盛んになっている。
そこで本書では、どんな原理で行われる検査か? 得られた所見にどんな意味があるのか? 検査によってわかることは何か? どのようなときに何を目的にしてその検査をするか? という実際上の問いに答えるべく、記載されている。最先端の脳画像診断をわかりやすく学ぶ1冊。

目次

Ⅰ.脳画像とは
 脳形態イメージング
 脳機能イメージング
 脳機能・形態統合イメージング

Ⅱ.それぞれの画像検査法と臨床応用
 1.CT
  構成
  検査によってわかること
 2.MRI
  特徴
  原理
  安全性
 3.fMRI(BOLD)
  原理
  検査によってわかること
  どのようなときに,何を目的にしてその検査をするか
  まとめ
 4.fMRI(ASL)
  原理
  検査によってわかること
  どのようなときに,何を目的にしてその検査をするか
 5.PET
  原理
  トレーサの分布によってわかること
  どのようなときに,何を目的にしてその検査をするか
 6.SPECT
  原理
  検査によってわかること
  どのようなときに,何を目的にしてその検査をするか
 7.NIRS
  NIRSの原理と得られるデータ
  精神疾患におけるNIRS検査
  精神疾患のNIRS所見
  まとめ―精神疾患におけるNIRSの意義
 8.EEG(誘発電位,脳電図を含む)
  原理
  検査によってわかること
  どのようなときに,何を目的にしてその検査をするか
  誘発電位と事象関連電位
  まとめ
 9.MEG(脳磁図)
  原理
  特性
  どのようなときに,何を目的にしてその検査をするか
 10.神経伝達物質受容体と画像
  原理
  検査によってわかること
  どのようなときに,何を目的にしてその検査をするか

Ⅲ.精神神経疾患における脳画像解析
 画像解析の一連の流れ
 SPMとは
 SPMでの画像解析の実際
 まとめ

Ⅳ.精神神経疾患と脳画像
 1.統合失調症
  統合失調症のMRI研究
  統合失調症のPET研究
  まとめ
 2.気分障害
  形態画像(structural images)
  機能画像(functional images)
  PETを用いた神経伝達機能
  まとめ
 3.神経症性障害,人格・行動の障害など
  A 強迫性障害
    脳形態画像
    脳機能画像
    画像研究から得られたOCDの脳病態仮説
    OCD-loop仮説
    OCD multi-dimensional model
    まとめ
  B 不安・パニック障害
    パニック障害
    恐怖条件づけモデルと解剖学的仮説
    パニック障害の解剖学的脳画像
    パニック障害の機能的脳画像・PET研究
    パニック障害のNIRS研究
    まとめ
  C PTSD
    PTSDの脳画像研究
    PTSDの脳病態仮説
    PTSDの病因仮説
    まとめ
  D 反社会性人格障害
    APD患者,および高サイコパス傾向者の扁桃体の器質的,機能的特異性
    APD患者,および高サイコパス傾向者の前頭前皮質の器質的,機能的特異性
    まとめ
 4.小児期・青年期の行動障害,発達障害など
  A 自閉症スペクトラム障害
    脳の非定型発達
    脳形態異常の成因
    対人交渉の障害の脳神経基盤
    男女差と対人交渉の障害
  B ADHD
    注意欠陥多動性障害
    脳構造上の変化
    脳機能上の変化
    脳における構造的・機能的連絡の変化
    まとめ
  C 摂食障害
    摂食障害の臨床像
    脳の形態学的研究
    神経伝達物質受容体研究
    脳機能画像研究
    まとめ
 5.認知症
  MRI
  グルコース代謝PET,脳血流SPECT
  [123Ⅰ]MIBG心筋シンチグラフィー
  アミロイドイメージング
  神経伝達物質
  まとめ
 6.てんかん
  てんかんのMRI
  てんかんの核医学診断
  てんかんの画像診断のナビゲーション手術への利用
  まとめ
 7.器質性精神障害
  前脳基底部性健忘症
  びまん性軸索損傷
  脳炎
  代謝性,中毒性疾患

 索引

ISBN:9784880027340
出版社:新興医学出版社
判型:B5
ページ数:248ページ
定価:6800円(本体)
発行年月日:2013年06月
発売日:2013年06月05日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MJ