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脳を知る・創る・守る・育む 16

スポーツと脳

編:脳の世紀推進会議
他著:津本 忠治
他著:室伏 広治

紙版

内容紹介

第22回脳の世紀シンポジウムの講演収録集。「スポーツと脳」をテーマに、ハンマー投げの室伏広治氏の特別講演、運動に因んだ各分野からの講演をまとめた、シリーズ16本目。

目次

開会挨拶     津本 忠治

1章 特別講演
「スポーツと脳」     室伏 広治
日本選手権20連覇/良き師につくことが大切-正しい運動学習- 不易流行-長く競技できる秘訣-/一投一念/目的目標を定めて最短の軌道を描け 身体感覚を意識した動作の重要性/本当の意味で父を超える日はいつ?

2章 脳を知る
「脳神経回路の動作原理を探る」     森 郁恵
刺激からこころの動きへ/線虫は脳神経系の研究に適している 小さな生物の研究から大きな発見/脳神経系は神経細胞の複雑な配線からできている 線虫はさまざまな刺激を受容して応答する/線虫の温度走行行動の研究 温度走性の神経回路の発見/モデル提唱から20年を経て 神経活動をカルシウム濃度変化で追跡する/線虫の運動を制御する 線虫の温度走性学習にかかわる神経細胞には、揺らぎを使っているものがある

3章 脳を創る
「運動の安定性と柔軟性を支える脳 姿勢と歩行リズムの「揺らぎ」と運動障害の発現メカニズムを生体工学と非線形科学の視点から理解する試み」     野村 泰伸
ヒト・脳身体系におけるバランス制御と「揺らぎ」/ヒト静止立位姿勢の揺らぎ パーキンソン病患者の静止立位姿勢の揺らぎ パーキンソン病によるヒト静止立位姿勢機構の崩壊 健常者とパーキンソン病患者の歩行リズム 揺らぎを生成する神経メカニズム-間欠制御仮説- 神経制御がない状態での姿勢/柔軟でかつ安定な姿勢制御を可能にする神経制御 ヒト二足歩行の間欠制御モデル/まとめ

4章 脳を守る
「運動失調をきたす小脳の病態とその診断・治療」     水澤 英洋
小脳とはなにか/脳(大脳・小脳)・脊髄・末梢神経の病気/小脳性失調症状・徴候 小脳機能の新しい評価法/眼球反射の運動パラメータ(ゲイン)の適応 ヒトを対象とした小脳運動学習のよい評価法/手の到達運動のプリズム順応 新しい小脳機能の定量評価法の確立/小脳の病気へのアプローチ/まとめ

5章 脳を育む
「健やかな脳発達のための環境因子とその分子機構」     下郡 智美
はじめに/発達中の経験は成長した動物の行動に大きな影響を及ぼす チャウシェスクの子どもたち/脳の基本的な構造とはどのようなものか 神経細胞はどのように発達するか 神経細胞は発生過程で過剰な樹状突起を形成し後に除去する 異なる動物でもBtbd3因子の機能は保存されているか 余分な樹状突起を残したままにすると脳機能にどのような問題が生じるか 母子分離で離乳後、マウスの行動にどのような変化がおこるか マウス脳に遺伝子を外から注入し発現させるにはどうするか

閉会挨拶     宮下 保司

著者紹介

著者略歴

他著:津本 忠治
津本忠治(NPO法人脳の世紀推進会議副理事長)
他著:室伏 広治
室伏広治(ハンマー投げオリンピックチャンピオン)

ISBN:9784878051425
出版社:クバプロ
判型:B6
ページ数:172ページ
定価:1200円(本体)
発行年月日:2015年09月
発売日:2015年09月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VFD