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日本語教師として抜きん出る

あなたは初級日本語の「常識」が打ち破れますか

著:海老原 峰子

紙版

内容紹介

初級日本語の教え方の非効率性――過大な授業時間とそれによる学習者の負担増――はどこから来るのか。その原因は、学習の初期段階で日本語が独自にもつ法則をほとんど教えていないことである。前著『日本語教師が知らない動詞活用の教え方』で、その一つである動詞活用の法則とその教え方を明らかにしたが、そのほかにも正しく教えられず、学習者の誤解を招いている様々な問題がある。それらを著者の日本語教育の豊富な実践例から解き明かし、日本語本来の姿に立ち返り、日本語をシンプルに学びやすいものにする方法を提案し、初級日本語の「常識」を打ち破る。

目次

序 章 こんなにシンプルになる初級日本語

第1章 日本語教師が知らなかった真実
 1 日本語教師が知らない、外国語習得を決定づける2つのカギ
 2 「〜は〜です」から教えてはいけない
 3 なぜ、話し言葉を先に教えなければいけないのか
 4 動詞の普通形をまとめて先に教えるのは是か非か──ほとんどの人が知らない基礎と応用の区別
 5 今使っている教科書では、N4までが決定的に遅れる
 6 日本語の教科書は英語の教科書のマネだった
 7 「あのレストランはおいしい」は誤り?!
 8 「〜は〜が」構文を教えるのは無駄
 9 「日本語はS−O−V型」は間違い
 10 使わない敬語を教えていませんか──浮いてしまう敬語、調和する敬語
 11 エンジニアに教える極意──教科書選びのコツ

第2章 日本語教師が教えていいこと、いけないこと
 1 まやかしの「文法」から脱却する
 2 助詞「は」は超シンプル──「象は鼻が長い」の真相、うなぎ文、こんにゃく文の幻想
 3 学んではいけない、教えてはいけない「『は』と『が』」の理屈
 4 日本語は「必要な言葉+述語」である
 5 補足 敬語指導を変える──初級学習者が簡単に使えるように

第3章 学習者を一変させる初級日本語教育の新しい道
 1 教授法は「文法積み上げ式」だけである
 2 歴史的教科書の誤謬と新しい教科書作りの提唱
 3 新しく開けた世界とは──初級日本語教育の大転換を経験した教師

巻末資料1 『ニュー・システムによる日本語』の目次
巻末資料2 助詞の種類とその用法

著者略歴

著:海老原 峰子
海老原峰子(えびはら・みねこ) 
上智大学理工学部数学科卒業。1985年にシンガポールで日本語学校設立。動詞活用一括導入の教授法を開発し、教授法と学習用ソフトで特許取得。これまでに、教科書『ニュー・システムによる日本語』(本編及び続編)、著書『日本語教師が知らない動詞活用の教え方』(現代人文社、2015年)がある。

ISBN:9784877987626
出版社:現代人文社
判型:A5
ページ数:180ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2020年09月
発売日:2020年09月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:CB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:CF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:CJ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 4:2GJ