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GENJINブックレット 70

インターネットとヘイトスピーチ

編:第二東京弁護士会人権擁護委員会

紙版

内容紹介

2009年12月の京都朝鮮学校襲撃事件を受け、日本社会に排外主義的風潮が強まっていることへの危機感からヘイトスピーチ問題について積極的に調査や提言を行ってきた第二東京弁護士会人権擁護委員会が主催したシンポジウム「インターネットとヘイトスピーチ」(2018年12月12日)の反訳。曽我部真裕教授、師岡康子弁護士、金尚均教授の報告のほか、パネルディスカッションでは、諸外国の対策等も参考に現行制度のもとで何ができるのかを整理、立法も含めた課題を検討した。

インターネット上のヘイトスピーチに関する基礎知識
インターネット書き込みの仕組み
インターネット上のヘイトスピーチをめぐる法制度の現状と課題……曽我部真裕(京都大学大学院法学研究科教授)
インターネット上のヘイトスピーチ被害の深刻さ……師岡康子(弁護士)
ドイツを中心としたヨーロッパ諸外国におけるSNS 上のヘイトスピーチ対策……金尚均(龍谷大学法学部教授)
パネルディスカッション:実効性のある被害者救済を考える
インターネット上の人種差別的ヘイトスピーチ撲滅のために適切な対応を求める意見書

目次

インターネット上のヘイトスピーチに関する基礎知識 李春熙(第二東京弁護士会人権擁護委員会)
 1 ヘイトスピーチとは
 2 インターネットとヘイトスピーチ
 3 インターネットというメディアの特性
 4 インターネット上のヘイトスピーチについての法的責任
 5 インターネット上の情報「削除」をめぐる現行制度
 6 諸外国の対策例

インターネット書き込みの仕組み 石田拡時(第二東京弁護士会人権擁護委員会)
 1 インターネット上の「書き込み」の仕組み
 2 「書き込み」の削除について
 3 「書き込み」をした人を特定する方法

[コラム]ヤフーニュースの「コメント」機能におけるヘイトスピーチについて

[基調報告]インターネット上のヘイトスピーチをめぐる法制度の現状と課題 曽我部真裕(京都大学大学院法学研究科教授)
 1 インターネット上の違法有害情報対策
 2 インターネット上の表現規制
 3 インターネット上のヘイトスピーチ対策
 4 違法有害情報におけるヘイトスピーチの位置づけ
 5 今後の課題

[報告]インターネット上のヘイトスピーチ被害の深刻さ 師岡康子(東京弁護士会)
 1 ヘイトスピーチとは何か
 2 ヘイトスピーチはどのような害悪をもたらすのか
 3 どのような法規制が必要なのか
 4 ヘイトスピーチ解消法の問題点

[報告]ドイツを中心としたヨーロッパ諸外国におけるSNS上のヘイトスピーチ対策 金尚均(龍谷大学法学部教授)
 1 日本の現状
 2 インターネット上のヘイトスピーチ規制
 3 ヨーロッパにおける対策の広がり
 4 まとめ

[パネルディスカッション]実効性のある被害者救済を考える パネリスト:曽我部真裕・師岡康子・金尚均/コーディネーター:李春熙
 1 現行法のもとで被害者がとりうる裁判手続
 2 現行法上の問題点
 3 裁判以外の救済方法——法務局
 4 ヘイトスピーチの違法性——違法情報か有害情報か
 5 有害情報に対する対策
 6 迅速な被害者救済手段の可能性
 7 プラットフォーム事業者の責任
 8 インターネット上の表現規制
 9 差別を規制する法制度
 10 ヘイトスピーチと表現の自由
 11 今後の課題
 12 ヘイトスピーチ撲滅のために

インターネット上の人種差別的ヘイトスピーチ撲滅のために適切な対応を求める意見書

ISBN:9784877987442
出版社:現代人文社
判型:A5
ページ数:84ページ
定価:1100円(本体)
発行年月日:2019年12月
発売日:2019年12月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JPF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:JBF