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小説 日清戦争

甲午の年の蜂起

著:金 重明

紙版

内容紹介

「古阜(コブ)の蜂起からのことを思い出してください。民が、おのれの力でこの世をつくり変えたのです」
朝鮮の支配をめぐり対峙する日本と清。
腐敗し統治能力を失なった朝鮮王朝。
背後で蠢く列強諸国……。
貪吏の酷政に蜂起し全羅道をほぼ掌握した全琫準(チョンポンジュン)率いる東学農民軍は、日本の侵略軍に対し、二度目の蜂起に立ちあがった――
「朝鮮の独立」を大義名分とした日清戦争。その戦端はしかし、日本軍の「朝鮮王宮占領」によって開かれた。
「文明と野蛮の戦争」とされたこの戦争。はたして「野蛮」だったのはどちらか。
日本・清・朝鮮の三者の視点から、近代日本の方向を決定づけた「日清戦争」を多角的に描き、最新の研究成果をふまえつつその本質に迫る1500枚に及ぶ大作。
明治150年。『坂の上の雲』の司馬遼太郎史観を塗り替えるスペクタクル歴史長篇、ついに登場!

目次

第一章 青春寡婦
第二章 饗応
第三章 全州
第四章 牙山
第五章 都所
第六章 開戦
第七章 黄海
第八章 論山
第九章 牛金峙
第十章 潰滅
終 章
 *
あとがき
主要参考文献

著者略歴

著:金 重明
1956年東京都生まれ。1997年『算学武芸帖』(朝日新聞社)で朝日新人文学賞、2005年『抗蒙の丘―三別抄耽羅戦記』(新人物往来社)で歴史文学賞、2014年『13歳の娘に語るガロアの数学』(岩波書店)で日本数学会出版賞を受賞。
主な著書(上記を除く):『幻の大国手』(新幹社)、『戊辰算学戦記』(朝日新聞社)、『皐(みぎわ)の民』『巨海に出んと欲す』『悪党の戦』『北天の巨星』『やじうま入試数学』『方程式のガロア群』(以上、講談社)、『叛と義と』(新人物往来社)、『物語 朝鮮王朝の滅亡』『13歳の娘に語るガウスの黄金定理』『13歳の娘に語るアルキメデスの無限小』『ガロアの論文を読んでみた』 (以上、岩波書店)、他
主な訳書:『シュリ』『JSA』『友へ チング』(以上、文春文庫)、『被告人閣下 全斗煥・盧泰愚裁判傍聴記』(文藝春秋)、『キム・ミンギ 韓国民衆歌謡の「希望」と「壁」』『地下鉄1号線』(新幹社)、『夏の香り』(竹書房)、『天国の階段』(角川書店)、『宮廷女官チャングム』(PHP研究所)、『トンイ』『王女の男』(以上、キネマ旬報社)、『奇皇后』(講談社)他

ISBN:9784877144814
出版社:影書房
判型:4-6
ページ数:520ページ
定価:3600円(本体)
発行年月日:2018年12月
発売日:2018年12月12日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ