法的強制と人格性
訳:川口 浩一
訳:飯島 暢
紙版
内容紹介
緊急権(正当防衛・緊急避難)、刑罰、保安処分といった刑法上の強制手段を、カント、フォイエルバッハ、ヘーゲルの法哲学的見解に遡りながら、人格、法的強制、法秩序の概念に基づいて統一的に説明。ヤコブス刑法思想の根幹をなす基礎理論の邦訳。付録として、ヤコブスによる講演「管轄の段階」の翻訳も収録。
目次
日本語版へのまえがき
概観(Übersicht)
Ⅰ.法的強制の概念
A.カント
B.フォイエルバッハ
C.ヘーゲル
Ⅱ.緊急権
A.正当防衛
1.基礎
2.自己非人格化(Selbst-Depersonalisierung)
3.法的効果としての人格性の喪失?
B.区別のために:非関与者に対する法的強制
C.防御的緊急避難
1.基礎
2.穿頭術(Perforation)
3.コラテラル・ダメージ
Ⅲ.異議・強制としての刑罰
A.序論
B.刑罰
1.異議としての刑罰
2.苦痛の賦課としての刑罰
Ⅳ.処分
A.概説
B.専ら「市民的な体制」を通じての治安?
C.加重された責任刑罰を通じての治安?
D.脅威とならない自己表現への責務(Obliegenheit)
Ⅴ.要約
〈解説1〉本書の経緯と基本思想
〈解説2〉ヤコブスによる保安監置の正当化について
[付録]
管轄の段階-行為義務および受忍義務の成立とウエイトに関する考察-
ISBN:9784873545455
。出版社:関西大学出版部
。判型:A5
。ページ数:102ページ
。定価:1600円(本体)
。発行年月日:2012年03月
。発売日:2012年04月25日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:LNF。