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大阪大学総合学術博物館叢書 19

乙女文楽

開花から現在まで

編著:乙女文楽研究会
他著:林 公子
他著:後藤 静夫

紙版

内容紹介

乙女文楽の歴史と現在を多くの図版資料とともに紹介する。乙女文楽は、大正末期に考案され昭和初期に流行した女性一人遣いの人形浄瑠璃で、その伝統は独特な人形操法とともに現在まで受け継がれている。大阪大学に寄贈された衣裳・道具類等の紹介のほか、乙女文楽の人形遣いであった久保喜代子氏、乙女文楽を継承しているひとみ座乙女文楽、吉田小光氏、吉田光栄氏のインタビューや歴史的な考察を行った論考を収録。

目次

はじめに(乙女文楽研究会)

Ⅰ 乙女文楽の歴史
近代の人形浄瑠璃 乙女文楽誕生の一背景(後藤静夫)
乙女文楽の一世紀 その誕生から現在まで(横田洋)
乙女文楽の人形機構

Ⅱ 乙女文楽の遺した物
大阪大学総合学術博物館所蔵の乙女文楽資料(林公子)

Ⅲ インタビュー編
1  久保喜代子氏に聞く―昭和初期の乙女文楽の巡業、熱海温泉興行―
2  ひとみ座に聞く―桐竹智恵子師と「ひとみ座乙女文楽」の活動
3 吉田小光氏に聞く「乙女文楽」
4 吉田光栄氏に聞く「腕金式の操法」

Ⅳ 論考編
1  昭和初期の温泉レジャー施設における乙女文楽―新世界「ラヂウム温泉」を中心に(土田牧子)
2 乙女文楽へのまなざし(澤井万七美)
3 乙女文楽の義太夫節を考える(廣井榮子)

参考文献
謝辞/協力者一覧

著者略歴

他著:林 公子
近畿大学文芸学部教授。専門は近世芸能史。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。大阪大学文学部助手、近畿大学文芸学部講師、准教授を経て現職。
他著:後藤 静夫
京都市立芸術大学名誉教授。専門は近世芸能、近世文化、人形浄瑠璃・文楽の演者、芸の伝承、公演の実態等の現状の調査、研究。文楽協会、国立劇場、国立文楽劇場で34年に渡って文楽公演の制作担当後、京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター教授。同センター所長、大学理事。

ISBN:9784872595291
出版社:大阪大学出版会
判型:A4
ページ数:108ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:2023年03月
発売日:2023年04月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:ATXM