横井久美子歌手グランドフィナーレ
歌にありがとう
著:横井 久美子
内容紹介
類まれな歌手・横井久美子は、これまでの歌手生活、歌手としてのたたかいを通して、間違いなく「グランドフィナーレ」を迎えた(2021年1月14日死去)。その横井久美子は、実は、世界中の人びとがみんな大団円(グランドフィナーレ)を迎えて拍手で送られますように、との念いを込めて常に歌い続けた歌手でもある。この本の全ページには、その熱い願いや心情のエキス、粒子が満ち充ちている。
しかも、横井久美子はコマーシャリズムに乗ったいわゆる〈歌手 横井久美子〉ではなく、あのベトナム戦争時の少女にまで生きる勇気を与えた《横井久美子 歌手》なのだ。横井久美子にとって「歌手」とは、単なる肩書きを超えて名前と一体化した、運動体としてのレゾン・デートル(存在証明)でもある。〈歌手 横井久美子〉は、自らの生き方によって範を示し唯一無二の《横井久美子 歌手》となることで、誰もがグランドフィナーレに至れる可能性をこの本で明確に示している。
この本を読めば、ほとんどの人がそのことを実感し、くじけずに生き抜く勇気が湧いてくることだろう。
本書の主な内容を以下に示す。
「第1章 歌にありがとう 世界中にありがとう」では、これまでにあちこちの媒体に書いて発表した数多くのエッセイに加えて、自身の半生を初めて綴った書き下ろしを収録。
「第2章 歌、うた、詩で半世紀」は、2019年7月に東京で行なわれた「横井久美子50周年記念コンサート」の、いわば紙上ライブの全記録である。
「第3章 片腎KUMIKOのビスターリライフ」は、力尽きるギリギリまで発信し書き遺した横井久美子ならではのブログ全編。「ビスターリ」とは、ネパール語で「ゆっくり、のんびり」の意味で、横井が惹かれたネパールを象徴するような言葉である。
目次
目次
まえがきに代えて 友寄英隆
第1章 歌にありがとう 世界中にありがとう
歌手「横井久美子」はこうして生まれた
歌手と子育ての両立あたふた記
①親の緊張、子どもに移って―目を見てゆっくり話そうと
②〝親のハジ〟を子どもがかばって―個性の違う一家四人チーム
スモン―私の歌の記録
『ただの私に戻る旅』からの心の軌跡
百合子とふきさん
歌を離れ、アイルランド自転車一人旅
アイルランド留学日記
①〝私の愛した街〟へ/②最初の危機/③ノイリンのオーラ/④古都の大フィナーレ/⑤パブと教会/⑥やっと戸口に
アパルトヘイトの傷深し―南アフリカ喜望峰で歌う
ネパール 山峡の村の笑顔と歌声
世界を旅して 出会って 歌って
①嫗ざかり/②デイケアっ子/③ベトナムのリエンさん/④官邸前行動/⑤ピート・シーガー/⑥血の日曜日事件
ゆるゆるふっくり 暮らしを謳う
①国立に住んで/②私のモーニング/③夢みる薔薇小路/④ウレタンの草履/⑤ベトナムの友人リエンさん/⑥私の着物ライフ/⑦アラン島にて/
⑧「アノニマ︱もう一つのノーベル賞」/⑨トンコリと知里幸恵/⑩ナチュラルコスメ/⑪人生の師・櫛田ふきさん/⑫謳いつづけた女たち
第2章 歌、うた、詩で半世紀
[ライブ]横井久美子50周年記念コンサート
第一部
第二部
●横井さんと歩んで 横井久美子さんとコンサートをつくる 前田孝子
第3章 片腎KUMIKOのビスターリライフ
2019年10月5日 ― 12月28日
2020年1月1日 ― 11月20日
2021年1月15日 お知らせ 友寄英隆
●母・横井久美子へ お母さん ありがとう 友寄のむぎ
久美子さんへの感謝の手紙 ジャスティン
あとがきに代えて―妻・横井久美子の思い出 友寄英隆
横井久美子演奏活動年譜(1969~2019年)
本書の書名について
付属物
口絵1葉2ページ表裏4色付き
ISBN:9784871960816
。出版社:一葉社
。判型:4-6
。ページ数:322ページ
。定価:2200円(本体)
。発行年月日:2021年06月
。発売日:2021年06月08日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:AVP。