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九州の苗字を歩く 大分・宮崎編

著:岬 茫洋

紙版

内容紹介

この地名姓の大方が中世に成ったもので、鎌倉幕府の御家の人の下向は苗字を全国的に分散させ、そこで開拓された土地や奪った領地は子や兄弟らに与えられ、その分家が土地の名を家名にするようになったそうだ。

目次

【大分編】
□日田・玖珠
 日田〝掛屋〟の裔たち
 「豆田町繒圖」は語る
 河津・川津姓が多い
 〝一子相伝〟がつづく小鹿田窯
 三つの〝津江〟地方
 日田杉の日田群域
 「童話の里」玖珠と久留島氏
 九重と久住 山地に菅公伝説も
 菅原姓のカンとスガ訓
□大分郡域
 由布院と湯布院と「油布氏」
 阿南荘と阿南氏の誕生
 賀来荘から賀来・加来・加木姓が…
□大分
 大友宗麟の拠点「府内」
 東日本型の苗字・県民性
 大友氏の諸流
 大分市内の地名(町名)と同称姓
 佐藤、後藤などの「藤」が多い
 県内大姓 阿部・安部など
 ベッキ、ヘツギ?の戸次へ
□別府・杵築
 路地裏旅情の別府
 別府の原点「鉄輪」の泉源
 別府の特姓に「藤内」あり
 豊臣姓の日出・木下氏
 日出城跡も「荒城の月」が…
 日出藩の重臣・帆足、滝家
 杵築と木付氏とその裔たち
 武家と町家の見事な構図「杵築」
 小藩杵築の逸材たち
□国東半島
 山香から大田へ
 どぶろく祭は神々との触れ合い
 海岸線に〝水軍〟の裔たち
 二階堂系 伊勢川氏のルーツ
 ペトロ・カスイ岐部の国見へ
 「盆踊り」の姫島へ
 「六郷満山」文化の豊後高田
 真玉、香々地の土豪たち
□宇佐・中津
 神職家=宇佐・辛島・大神各氏
 和気清麻呂ゆかりの和気地区
 宇佐氏の系流各氏
 安心院・院内の「院」コース
 仏教用語と僧侶の苗字
 蘭学・蘭医の里「中津」
 宇都宮氏因縁の城井神社、赤壁
 秀峰 耶馬溪の「青の洞門」コース
 地名姓、異字同訓の多い中津
 中津の主だった苗字いろいろ
□臼杵
 フンドーキン、富士甚の醤油まち
 臼杵城下町は歌謡が似合う
 臼杵の主な苗字
 石仏からキッチョムの里へ
 豊後路の〝肥後街道〟野津原
□大野川流域
 源義経を奉じた緒方三郎惟栄
 一宮八幡の神官家は八十七代目
□竹田
 竹田はタケタとチクデン
 ひっそりたたずむ広瀬神社
 阿蘇溶岩の盆地・竹田の水と石垣
 多い「藤」の中の首藤姓
□日豊海岸
 大友宗麟終えんの地 津久見
 保土島は苗字も多様
 古代姓の佐伯氏と佐伯
 佐伯の「歴史と文学の道」
 御手洗氏族の米水津、蒲江
 民謡と「トトロの森」の宇目

【宮崎編】
□延岡
 「無鹿」に大友宗麟の夢
 土持氏の本拠地「県」…延岡
 延岡藩領の風土と特性
 主だった苗字の概要
□高千穂・五ヶ瀬
 「日之影」は陽が射すこと
 「興梠さんや甲斐さんばっかり…」
 甲斐姓は県下最多(菊池氏系甲斐氏)
 地名姓「飯干」「押方」説を追う
 富高氏、戸高氏、馬原氏らは土持流
 高千穂と阿蘇が交差する五ヶ瀬町
□日向・椎葉
 門川に居着いた門川氏(伊東氏流)
 〝美々津千軒〟の風情をたどる
 大姓県一の黒木姓、特姓の児玉姓
 古代のロマン「百済の里づくり」(南郷)
 「百済の里」から渡来人が浮かぶ
 「椎葉さんと那須さんばかり…」
 椎葉の「那須氏」のルーツ
□高鍋・木城
 「日向新しき村」と木城町
 秋月氏(高鍋)本流と上杉鷹山
 「高鍋大師」と持田古墳群の因縁
 日向河野(コウノ・カワノ)姓の由緒
□西都・米良地方
 米良荘に菊池氏本流が定着
 米良荘は菊池氏系(甲斐・中武氏ら)
 前期伊東氏の本拠地「都於郡」
□宮崎・その周辺
 島津系佐土原藩で「西郷札」造り
 天領の核となった本庄商人(国富)
 「日向送り」の去川の関、そして綾へ
 宮崎と周辺の主な地名姓
 宮崎姓が九州最少の宮崎県
 宮崎県も小藩分立、半分は鹿児島弁圏
 宮崎市の特姓いろいろ
 清武町の安井息軒の希少な鐙姓
□都城
 山之口の郷土が伝えた人形浄瑠璃
 「本」と「元」、集落毎に固まる苗字
 東国原・西国原姓は隣県末吉町から
 島津氏の原郷・都城「島津荘」
 中国の渡来人が定着=唐人町(中町)
 狭野尊(神武天皇)ゆかりの高原町
□小林・えびの
 コスモスの生駒高原に「小林さーん」
 旧薩摩藩領ならではの姓
 肥後・日向・薩摩の国境地
□日南・串間
 キャラが違う飫肥(武家)と油津(商人)
 重要伝統的建造物群保存地区の飫肥
 定着した伊東氏家臣団の裔
 南郷町の大島には「大嶋」姓
 築島からサルの幸島へ=日南ロード
 都井岬の「御崎馬」と清水洋香さん
 櫛間(串間)の伝説余話

参考文献
索引

著者略歴

著:岬 茫洋
昭和8年(1933)福岡県久留米市生まれ。
主な著書『九州の苗字を歩く 福岡編』『九州の苗字を歩く 佐賀・長崎』『九州の苗字を歩く 熊本編』(以上、梓書院)、紀行風土記『やあ九州』(プランニング秀巧社)、ルポ風土記『たずねて九州』(秀巧社印刷)、ふるさと紀行『会いたくて九州』(秀巧社印刷)、福岡市技能功労者『現代の名工たち』(福岡市・西日本新聞社)、記念刊行本『川辺川の四季』=子守唄の里五木・相良=文(九州地方建設局)その他。

ISBN:9784870353282
出版社:梓書院
判型:A5
ページ数:334ページ
価格:2381円(本体)
発行年月日:2008年12月
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WQY