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ルイーゼ・リンザーの宗教問答

カルトを超えて

著:ルイーゼ・リンザー
著:中澤 英雄

紙版

内容紹介

悩める若者たちとの問答を通じて、宗教の本質に迫る。
「カルト」の台頭がドイツ社会を揺るがしていた頃、『波紋』『ダライ・ラマ 平和を語る』等で知られる人気作家だった著者は若者たちに寄り添い、「愛」と「理性」の道しるべを示した。

「キリスト教、仏教等をはじめ、あらゆる宗教の根本にあるべきものは人類愛である」という観点から、カルトに惑わされないため「真贋を見分ける理性の目を養う」ことの重要性を示す。今あらためて必要な書。

目次

序 若くはない人、批評家、教育者、神学者への手紙
第一章 自己発見  
第二章 神は存在するか
第三章 どのようにして神を「体験」できるか
第四章 神観念について
第五章 神を信じなければならないか
第六章 イエスとはいったい何者か
第七章 「教会」に所属しなければならないか
第八章 人生の意味について
第九章 神はなぜ悪を許すのか
第十章 天国、地獄、悪魔など
第十一章 祈りは古くさいか
第十二章 死の恐怖
訳者あとがき

著者略歴

著:ルイーゼ・リンザー
Luise Rinser (ルイーゼ・リンザー)
1911年にドイツ・バイエルン州で生まれ、2002年に没。カトリック信仰をバックボーンにした作家であるが、『ダライ・ラマ平和を語る』(人文書院)にも表われているように、仏教、グノーシス、神秘主義など他の宗教にも積極的に取り組んだ。環境保護運動にも参画し、一九八四年の大統領選挙では、「緑の党」から大統領候補に担ぎ出された。児童書『なしの木の精スカーレル』(福武書店)には環境派としての面目がうかがえる。彼女の作品は世界二十数ヶ国で翻訳・出版され、ドイツ国内だけでなく、海外でも多くの文学賞を受賞している。
その他の邦訳書:『人生の半ば』(三修社)、『美徳の遍歴』(朝日出版社)、『噴水のひみつ』(佑学社)、『傷ついた龍』(未来社)、『波紋』(岩波書店)など。
著:中澤 英雄
中澤 英雄(なかざわ ひでお)
1948 年生まれ。
1966 年、北海道小樽潮陵高校卒、東京大学教養学部理科一類入学。
1971 年、東京大学教養学部教養学科ドイツ科卒。
1973 年、東京大学人文科学研究科比較文学・比較文化修士課程修了。
1975 年、千葉大学教養部講師。
1985 年、東京大学教養学部助教授。
1995 年、東京大学教養学部教授。
2012 年、東京大学を定年退職、名誉教授。
・主要著書
『カフカとキルケゴール』(オンブック、2005年)
『カフカ ブーバー シオニズム』(オンブック、2011年)
『Kafka und Kierkegaard』(Iudicium、2016年)
『Kafka und Buber』(Iudicium、2018年)
・主要訳書
マルティーンセン= ローマン『歌唱芸術のすべて』(音楽之友社、1994年)
ザッハー= マゾッホ『ユダヤ人の生活』(柏…

ISBN:9784867820117
出版社:鳥影社
判型:4-6
ページ数:182ページ
価格:1800円(本体)
発行年月日:2023年06月
発売日:2023年06月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRA