紅文庫
こんどは深く
著:末廣圭
紙版
内容紹介
恥知らずな女だなって、軽蔑していたんでしょう。いつも短いスカートなんか穿いて――澤田は、昔、河津温泉で二晩に七回も求め合った、会社の後輩で人妻だった倫子と、四ツ谷の小料理屋で逢っていた。あの夜のことをお互いに思い出すと、どちらからともなく、寄り添い、唇が重なり……(「潔い不倫」)。聡が書店で、ヌードグラビアのモザイクを指でこすっていると、中学時代の教育実習生、平井佳子が声をかけてきて……(「先生のお願い、聞いて」)。書下ろし含む熟愛6編。再会を果たした男女に訪れる、珠玉の短編集!
目次
潔い不倫
先生のお願い、聞いて
十年目のロストヴァージン
ヤケボックイに火がついて……
浮気の美学
河内の恋の物語