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メリトクラシー

原案:マイケル・ヤング
訳:窪田 鎮夫
訳:山元 卯一郎

紙版

内容紹介

"「メリトクラシー=能力主義」という言葉の由来となった本書は、半世紀以上も前に、早くも2034年という年を見据えて社会再生の可能性を示してくれた、科学的啓蒙書にして強烈な風刺文学。原書は1958年にイギリスで出版され、’82年に日本語版も刊行された。
「本書は確かに古い。(中略)まだ第二次大戦後の戦後民主主義の出発の時代の書物である。だからこそ、著者はその将来に本質的な夢を感じ、またその本質的悪徳に気づいていたに違いない。民主主義の『初心』が本書を生み出したと言っても過言ではない。いま我々は初心に戻らなければならない。そうしなければ現代人は、もう未来を創る能力を失うだろう。」 ―――執行草舟「解説―復刊に寄せて」より"

目次


第一部:エリートの興隆/第一章 社会諸勢力の衝突/第二章 総合中等学校の脅威/第三章 現代教育のはじまり/第四章 年功よりメリットへ
第二部 下層階級の衰微/第五章 労働者の地位/第六章 労働運動の衰退/第七章 金持ちと貧乏人/第八章 危機
訳者あとがき
解説―復刊に寄せて(執行草舟)

著者略歴

原案:マイケル・ヤング
1915~2002年。イギリスの社会学者、社会活動家、政治家。ダーティントン男爵の称号を持ち、「メリトクラシー(能力主義、業績主義)」という造語の発明者として知られる。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで経済学を学び、のちに法廷弁護士の資格も取得。1945年の総選挙の際に労働党のマニフェスト「未来に立ち向かおう(Let Us Face the Future)」を起草し、クレメント・アトリー率いる労働党政権誕生の一翼を担った。政権の職位を辞してからは消費者組合、オープン大学、社会起業家養成学校など多数の組織を設立して社会改革に取り組むとともに、教育の分野ではチャーチル・カレッジのフェロー、バークベック・カレッジの学長を務めた。
訳:窪田 鎮夫
1912年、東京市(現・東京都)生まれ。1936年、東京帝国大学(現・東京大学文学部英文科)卒業。茨城大学助教授、成蹊大学教授、戸板女子短期大学教授を歴任。1998年、没。
訳:山元 卯一郎
1915年、鹿児島県生まれ。1937年、東京帝国大学(現・東京大学文学部英文科)卒業。名古屋大学助教授、横浜市立大学教授、戸板女子短期大学教授を歴任、横浜市立大学名誉教授。2014年、没。

ISBN:9784866770895
出版社:講談社エディトリアル
判型:4-6
ページ数:280ページ
定価:2273円(本体)
発行年月日:2021年07月
発売日:2021年07月19日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB