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緊急支援のアウトリーチ

現場で求められる心理的支援の理論と実践

編著:小澤 康司
編著:中垣 真通
著:小俣 和義

紙版

内容紹介

アウトリーチ型対人支援のすべてを網羅した1冊

1995年に発生した阪神淡路大震災の頃から,「心のケア」という言葉がマスコミで頻繁に使われるようになり,その後,学校で事件・事故が発生するとスクールカウンセラーが緊急派遣される流れが生まれ,災害や事件・事故が発生すると現場に心理職が出向くアウトリーチによる心理支援が一般化してきた。そして2011年3月11日に発生した東日本大震災では,心理職をはじめとする多くの対人援助職が現地に出向いてアウトリーチによる支援を行った。
しかし以前より,スクールカウンセリングや産業臨床,コミュニティへの支援などでは個人の危機に対するアウトリーチが行われていた。支援者がその人の生活の場に出向き,アウトリーチによる心理支援を提供することは,ごく自然な援助者としての姿勢である。
そういう現状のなか,対人援助においていかに自分自身を活用するかという責務をすべての援助者が背負っている。
本書は,緊急支援を担ってきた第一人者の実践家たちによってまとめられた1冊です。また,50頁にわたる村瀬嘉代子先生と編者らとのインタビューも収録。
本書を持って外に出よう。

目次

第1章 緊急支援のアウトリーチとは何か ◆小澤康司
第2章 個人の危機・コミュニティの危機への支援 ◆中垣真通
第3章 多職種連携と心理職のあり方 ◆小俣和義
第4章 アウトリーチ活動の倫理 ◆小澤康司・中垣真通・小俣和義
第5章 座談:生活に根ざしたアウトリーチの心理支援 ◆村瀬嘉代子/聞き手:小澤康司・中垣真通・小俣和義
第6章 子育て支援 ◆青戸泰子
第7章 児童虐待への支援 ◆中垣真通
第8章 犯罪被害者支援 ◆鶴田信子
第9章 自殺予防とアウトリーチ ◆窪田由紀
第10章 アウトリーチにおける動作法・ストレスマネジメント・心理教育 ◆冨永良喜・後藤幸市
第11章 学校での被災地支援─おとなへの支援を中心に ◆下田章子
第12章 学校での被災地支援─子どもへの支援を中心に ◆渡部友晴
第13章 DVへの支援 ◆米田弘枝
第14章 海外での被災地支援 ◆槙島敏治
第15章 日赤の被災地支援 ◆池田美樹
第16章 危機介入の電話相談 ◆片岡玲子
第17章 PFA ◆大沼麻実・金 吉晴
第18章 未然と予防 ◆小俣和義
終章 アウトリーチの未来にむけて ◆小澤康司

Essey 家族への危機介入─ナラティブの観点から ◆平木典子
Essey 心理支援センターのマネージメント ◆奥村茉莉子
Essey 中長期的な被災地での支援 ◆菊池陽子
Essey EMDR ◆市井雅哉
Essey BASIC Phの世界 ◆新井陽子
Essey 緊急支援とアウトリーチでの失敗を防ぐ ◆岩壁 茂

ISBN:9784866160252
出版社:遠見書房
判型:A5
ページ数:270ページ
定価:3400円(本体)
発行年月日:2017年01月
発売日:2017年01月06日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MKM