新しい野間宏
戦後文学の旗手が問うたもの
著:尾西 康充
紙版
内容紹介
戦争、環境、貧困、格差……野間はこの時代の危機を見抜き、格闘していた。
“危機の時代”にあって人類の抱える問題と格闘し続け、人間の社会と生理の全体を捉えようとした“全体小説”を志向、大長篇『青年の環』で悪の極限まで描き尽くした野間宏(1915-91)。思想と実践とが捻り合わせられた作品群から、21世紀の新しい野間宏を呈示する画期作。