金時鐘コレクション 4
「猪飼野」を生きるひとびと
『猪飼野詩集』ほか 未刊詩篇、エッセイ
著:金 時鐘
解説:冨山 一郎
紙版
内容紹介
現在90歳、渡日70年。
益々滾る詩。
1973年2月1日を期してなくなった、日本最大の在日朝鮮人の集住地、大阪「猪飼野」に暮らす人々を描いた連作『猪飼野詩集』(1978年)ほか。
作品の背景をつぶさに語る著者インタビューを収録!!
目次
●猪飼野詩集
見えない町
うた ひとつ
うた ふたつ
うた またひとつ
寒ぼら
日日の深みで(1)
日日の深みで(2)
日日の深みで(3)
朝鮮辛報――この届くことのない対話――
朝鮮瓦報――この置き去られる遺産――
イカイノ トケビ
果てる在日(1)
果てる在日(2)
果てる在日(3)
果てる在日(4)
果てる在日(5)
いぶる
夏がくる
影にかげる
それでも その日が すべての日
イルボン サリ(日本暮らし)
夜
へだてる風景
朝までの貌
[跋]言葉の元手(安岡章太郎)
あとがき
●未刊詩篇
風に散らした言葉のうた――故港野喜代子の詩に――
チノギの船 果てる在日(5)(異稿)
十三月がやってくる!
●エッセイ
船が埋もれてある街 ――猪飼野雑感
『季刊 三千里』編集部への手紙
「猪飼野」の暮れ
私と猪飼野と在日と、――文庫版のあとがきに代えて
●講演
展望する在日朝鮮人像――慎景桓裁判が問いかけるもの
あとがき(金時鐘)
〈インタビュー〉在日朝鮮人の源流――『猪飼野詩集』をめぐって
〈解説〉暴力的状況で確保される言葉の在処――『猪飼野詩集』を読む(冨山一郎)
〈解題〉猪飼野詩集(浅見洋子)
〈解題補遺〉「猪飼野」を生きるひとびと(細見和之)