言視舎評伝選
吉田松陰
幽室の根源的思考
著:井崎 正敏
紙版
内容紹介
いま松陰を追体験する意味はどこにあるのか?
松陰の本質は書き残されたもののなかにしか存在しない。『全集』というテキストを徹底的に読み破ることから見えてきたもの、それは松陰の着地点が私たちの出発点であるということである。――幽室の思想者・松陰の行動と思考を追体験し、「大和魂」という荒ぶる魂を鎮魂する試み。左右のイデオロギーに染まった読解とは異なり、煩悶する松陰の生身の思考に迫る書き下ろし評伝。
目次
▼序章 いま一度問う、「吉田松陰とはだれか」
▼第一章 青年兵学者が駆ける―発見への旅
▼第二章 敵国密航計画―もうひとつの攘夷
▼第三章 幽室の教育者―「だれでも聖人になれる」
▼第四章 幽室の思索者―日本人すべてが対等な理由
▼第五章 幽室の行動者―雄略案と要撃案
▼第六章 「草莽」が起ち上がる―独立した主体
▼第七章 死中に生をもとめる―精神の不滅
▼終章 留魂か鎮魂か