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カール・レンナー入門

著:アントーン・ペリンカ
訳:青山 孝徳

紙版

内容紹介

オーストリアを1918年と1945年の二度にわたり「建国」したカール・レンナーは、死後70年の現在も評価と批判が交錯する人物でもある。オーストリアの抱える「あいまいさ」──ナチから解放された国であるとともに、ナチとともに犯した加害を忘れた国──を作り出したのはレンナーではないか、と著者は鋭く迫る。しかし、併載のツヴァンダーによる記事は、最近の筆者の微妙な評価変更を示唆する。

目次


一、カール・レンナーという人物の重要性
二、民族を問う
三、法を問う
四、国家を問う
五、民主主義を問う
六、受動あるいは日和見主義と国内亡命
七、国父
八、レンナー 社会民主主義者の一つの類型
九、レンナー オーストリア人の一つの類型
付論 ヴォルフガング・ツヴァンダー「国父カール」
訳者あとがき
訳注
原注
参考文献
カール・レンナー関連年表
人名索引

著者略歴

著:アントーン・ペリンカ
政治学者。ウィーン大学で法学を学び、1964年、法学博士号取得。1972年、ザルツブルク大学のノルベルト・レーザー教授の下で教授資格を得る。1975年、インスブルック大学政治学教授に就任。2006年よりブダペストの中欧ヨーロッパ大学で政治学及びナショナリズム研究の教授を務める。2018年に退官。研究の重点テーマは、民主主義論、オーストリアの政治体制・政治文化、政党・団体比較研究。
訳:青山 孝徳
1980年、名古屋大学大学院経済学研究科博士課程を単位取得退学。ドイツ、オーストリア社会思想史研究。論文:「1945年のカール・レンナー——スターリンのレンナー探索説とその真相——」(『アリーナ』No.20/2017)等。翻訳:アルベルト・フックス『世紀末オーストリア1867-1918 よみがえる思想のパノラマ』(昭和堂 2019);ジークフリート・ナスコ『カール・レンナー その蹉跌と再生』(成文社 2019)等。

ISBN:9784865200508
出版社:成文社
判型:4-6
ページ数:176ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2020年07月
発売日:2020年07月17日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DNB